内容説明
パーソナリティと臨床の心理学の現在の姿について、通常の入門書では扱われないような最先端の知見を積極的にとりいれて解説した書。本書のキーワードは、連続的なものさし上で心理学的事象をとらえる「次元モデル」である。パーソナリティではビッグ・ファイブを、臨床に関しては精神疾患と健常群のあいだの連続性、さまざまな精神疾患のあいだの共通性などをとりあげる。
目次
1章 分類は科学的研究の出発点―操作的診断基準とパーソナリティ特性論
2章 パーソナリティの基本次元―ビッグファイブの発見
3章 臨床的問題とパーソナリティ―接近しつつある研究領域
4章 うつ病の理論と臨床―ベックの認知療法
5章 うつ病の素因の安定性―変化しにくい素因から距離をおく
6章 不安の理論と臨床―症状に応じた認知行動療法
7章 不安・うつ病の統合モデル―マクロなパーソナリティからみたうつ病と不安障害
8章 変わりだねの不安を理解する―心配のメカニズム
9章 さらに幅広い病理の構造を知る―内在化‐外在化モデル
10章 心理療法の技法を分類する―効果的な治療に共通する特徴
著者等紹介
杉浦義典[スギウラヨシノリ]
2002年東京大学大学院教育学研究科博士課程修了。博士。現在、広島大学大学院総合科学研究科准教授
丹野義彦[タンノヨシヒコ]
1985年群馬大学大学院医学系研究科博士課程修了。医学博士。現在、東京大学大学院総合文化研究科教授(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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