内容説明
本書は、臨床現場の諸領域において第一線で活躍している著者らが、コミュニティ心理学にのっとった独自の活動について具体的に紹介するものである。それぞれ、臨床心理学的地域援助の今後の発展を念頭に置いた個性的な主張をしつつ、今日の社会において、臨床心理士はどのような問題に取り組まなくてはならないかを、実例を交えて解説している。そして最終章でまとめとして「臨床心理学的地域援助とは何か」を明確にし、コミュニティ心理学の重要性を説いている。
目次
スクールカウンセラー―コミュニティ心理学的アプローチ
HIVカウンセリング
阪神淡路大震災被災者への心のケア
いのちの電話―組織と運営
地域における子育て支援活動
予防としての虐待防止活動
フェミニスト・セラピィ活動
カルト集団脱会者への支援
高齢者の生活を支えるネットワーク
精神障害回復者クラブ―エンパワーメントの展開
異文化に生きる人々へのコミュニティ心理学的アプローチ―中国帰国者、外国人留学生の場合を中心に
院内活動から県レベルの活動まで―臨床心理士のコミュニティ心理学的活動の実際
著者等紹介
山本和郎[ヤマモトカズオ]
1958年東京大学文学部心理学科卒業。1963年東京大学大学院人文科学研究科心理学専攻博士課程修了。1963年国立精神衛生研究所研究員。1981年慶応義塾大学文学部教授。2000年大妻女子大学人間関係学部教授、慶応義塾大学名誉教授、現在に至る
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