内容説明
発達心理学を中心に、教育学、保育学、社会学等その近接領域をも包含して、遊びに関する幅広い研究成果を体系的にまとめた解説書である。本書では、遊びのとらえ方の歴史的変遷と諸領域の遊び観を様々な視点から具体的に紹介し、遊びの本性を探る。人間だけでなく、高等動物の遊び行動と社会性についても触れ、また子どもの遊びだけでなく、ライフサイクルとしての遊びや、祭り、芸術、スポーツ、文化人類学等と遊びの関連について考察する。さらに、障害児に対するふり遊びによる治癒力と遊戯療法についても述べている。関連領域における学部学生、大学院生、研究者、保育現場の保母の方がた、および「遊び」に関心をもつ読者にとって、わかりやすく、親しみやすい書である。
目次
1章 遊びの再考
2章 遊び研究の潮流―遊びの行動主義から“遊び心”へ
3章 遊び行動への生物学的アプローチ
4章 「遊び」と「子ども」の二重奏―伝統的社会から近代産業化社会への移行のなかで
5章 ライフサイクルと遊び―祭りにみる生いと老い
6章 遊びの治癒力
7章 芸術活動と遊び
8章 スポーツと遊び
9章 遊びと成長の文化人類学―環境・宇宙と人間の円環的相互作用
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