内容説明
ユング研究所から日本人としてはじめてユング派の分析家の資格を得てきた著者が、京大文学部での講義をもとにまとめた、我国はじめての本格的なユング心理学入門。
目次
心の現象学
フロイトとアドラー
タイプ
コンプレックス
個人的無意識と普遍的無意識
心像と象徴
夢分析
アニマ・アニムス
自己
心理療法の実際〔ほか〕
著者等紹介
河合隼雄[カワイハヤオ]
教育学博士。昭和3年兵庫県に生まれる。昭和27年京都大学理学部数学科卒。臨床心理学研究に転ずる。昭和34年カリフォルニア大学留学。昭和37年ユング研究所留学、ユング派精神分析家の資格を取得。昭和50年京都大学教育学部教授。平成4年京都大学名誉教授(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
松本
3
自己実現は自分と向きあうことで初めて可能となる。 認めたくない自分のある一面は防衛本能でついつい他人に「投影」して目をそらしてしまうけど、嫌な奴を「不快」の一言で終わらせるのではなく、思い切ってその感情の発生源を突き詰めてみようとする心意気が大切だと思った。 それは一時的な自我の安定とのトレード・オフになるけれど、今の自分から一歩踏み出すためには必要なことなんだ。2020/07/22
Book Lover Mr.Garakuta
3
図書館本:一回読んだだけではわかりゃしねい。ゆっくり勉強したい分野の学問だね2018/09/22
あっきー
3
2 細かいところが難しい いつか再読したい2015/09/13
tuna
3
とりあえず「さっさと読んでおくべきだった…」と、まっ先に思った。ユング心理学をベースにした河合隼雄を知ることができ、基本的な臨床心理士の姿勢が示されている。河合のエッセイや対談に見られるレトリックの裏に、ユング心理学によるロジックは確実にあったのだ。箱庭などのイメージに河合が取り組んだ背景もこれを読めば理解できるだろう。心理学や心理療法家に少しでも興味がある人ならば、まず読んでおく一冊だと思う。2010/05/25
井の中の蛙
2
ユング心理学入門だけどだいぶ河合隼雄さんが出ている本だと思う。世界や日本の童話・神話とかが読みたくなった。また、東洋(特に日本)と西洋の違いとか日本の特殊性といったところには興味があったので参考になった。ところどころ難しく感じる箇所があるのは実際に経験していないからであると思う。2021/02/14