内容説明
本書は地球の中でも、大気と陸水、海洋といった水圏に関する化学に焦点をあてたものである。前半は、まず大気の構造、組成の特長について、二酸化炭素やエアロゾルなど環境問題に絡む微量成分を中心に解説する。次にオゾンの生成、破壊を中心に成層圏、対流圏の光化学について述べ、さらに地球規模での大気の循環・輸送について解説する。後半は、まず陸水について述べ、次に海水成分の組成とその循環について解説する。さらに陸地や海底との境界領域の物質について述べた後、最後に海底の堆積物について解説する。環境問題と関連の深い分野であり、関連分野の学生、研究者にとって必携の書といえる。
目次
1 大気の構造
2 大気組成とグローバル変化
3 成層圏の光化学
4 対流圏の光化学
5 大気成分のグローバル循環・輸送
6 陸水の地球化学
7 海水の元素組成
8 海洋における元素の分布を支配する要因
9 海洋境界を通しての物質のフラックス
10 海底堆積物の地球化学
著者等紹介
河村公隆[カワムラキミタカ]
1981年東京都立大学大学院理学研究科化学専攻博士課程修了。1981年カリフォルニア大学ロサンゼルス校博士研究員。1985年米国ウッズホール海洋研究所訪問研究員。1987年東京都立大学理学部助教授。1996年北海道大学低温科学研究所教授。理学博士
野崎義行[ノザキヨシユキ]
1974年北海道大学大学院水産学研究科博士課程修了。1974年エール大学地質・地球物理学科研究員。1977年エール大学地質・地球物理学科助手。1978年米国ウッズホール海洋研究所アシスタントサイエンティスト。1979年東京大学海洋研究所助教授。1992年東京大学海洋研究所教授、水産学博士
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