内容説明
心臓疾患は、わが国における死亡原因の第2位となり、社会的にも多くの関心を集めている。本書は、まず心臓・血管系の個体発生・系統発生について述べ、進んでは完成された心臓の構造・機能等の基礎的事項や、その疾患および先天性奇形等に関する研究結果を解説してある。また、医学的な知識のない人々にも理解しやすいよう、ヒトの心臓・血管系の「正常」と「異常」の対比に力点を置きながら、模式図を用いてわかりやすく述べている。医学、薬学、看護学、生物学を学ぶ学生や研究者、医師にとって必読書であり、心臓研究の権威によって書かれた、万人向きの教養書ともいえるであろう。
目次
1 心臓ができるまでの道のり
2 心臓と血管―その形態と機能
3 心臓・大血管の系統発生―ヤツメウナギからヒトの心臓まで
4 先天性心臓・大血管奇形
5 晩発性心臓・血管疾患
6 心臓・血管疾患―成り立つ原因
7 先天性心臓・大血管奇形の成り立ち方―実験的研究の成果