出版社内容情報
基礎事項を丁寧に解説した学部3.4年生向きのテキスト・参考書。前半で結晶固体の一般的性質を記述した後、金属、半導体、磁性、超伝導までの内容を新たな題材・視点を取り入れ、レベルを逸脱することなく説明
内容説明
量子力学・統計力学の初歩を前提に固体物理学の基礎事項を丁寧に解説した、学部学生~院生向きテキスト・参考書である。最近の研究成果の中から本書のレベルにふさわしい教材として、例えばグラファイトシートやカーボンナノチューブを取り上げている点や、絶縁体・半導体を「金属化」という観点を強調して解説している点など、オーソドックスな構成の中にも新鮮な内容が盛り込まれている。また、分かりやすさという点で、特に数式を抑えることはせず、むしろ式が意味する物理的内容を十分理解できることに意を尽くしている。固体一般の性質を一通り説明したのち、半導体、磁性、超伝導までの内容を、最新の知見をふまえ、またレベルを逸脱することなく、丁寧に解説している。
目次
原子の中の電子
原子が集まってつくる固体
格子振動
自由電子モデル
結晶中の電子の状態
エネルギー・バンドから見た金属、絶縁体の区別
金属の伝導電子―その役割と実験的証拠
伝導電子の輸送現象―電流と熱流
半導体、絶縁体とキャリヤーの制御
固体の光学的性質
固体の磁性
超伝導
著者等紹介
斯波弘行[シバヒロユキ]
1968年東京大学大学院理学研究科博士課程修了。理学博士。大阪大学理学部助手。1973年東京大学物性研究所助教授。1984年同研究所教授。1989年東京工業大学理学部教授。2001年神戸大学理学部教授。東京工業大学および東京大学名誉教授(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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