内容説明
本書は、シリーズ1‐1『無歪みデータ圧縮』と対をなす、歪みのある情報源符号化について解説したテキスト・参考書である。まず、大数の法則から入り、忠実度規範つきの情報源符号化定理等を説明する。次に、画像データ圧縮の原理と大幅な音声情報の圧縮に焦点を合わせた線形予測符号化について解説する。そして、JPEGやMPEGに採用されている直交変換符号化、歪みのあるデータ圧縮の基本である予測符号化、ベクトル量子化について説明する。終わりに、動きを伴うフレーム間の予測精度を向上させる技術について解説し、国際標準の説明を加えている。斯学の学生・研究者に好個な解説書である。
目次
1 歴史と展望
2 Rate‐Distortion理論
3 画像符号化
4 統計的手法による音声分析・合成
5 直交変換符号化法
6 予測符号化
7 ベクトル量子化
8 動き補償
9 音声情報に関する国際標準化