出版社内容情報
LGBTとSOGI(性的指向と性自認)に関する個票データによる初の本格的な実証分析のほか、日本人の初交経験の変遷、不倫行動の要因分析、セックスレスと若者の草食化まで、セクシュアリティを人口学的側面から検証。
目次
第1章 セクシュアリティに関する概念・データ・指標
第2章 性的マジョリティの初交経験:日本社会における過去半世紀の変遷
第3章 社会経済的要因にみる婚外交際行動
第4章 セックスレス・カップルと価値観:出生力とセクシュアリティの観点から
第5章 恋愛人口の頻度と関連要因
第6章 LGBT人口の意識・行動と関連要因:日米のミクロデータの比較分析を中心に
第7章 性的指向と性自認のあり方の人口学的研究:SOGIと人口学的属性
著者等紹介
小島宏[コジマヒロシ]
1953年愛知県生まれ。早稲田大学社会科学総合学術院教授
和田光平[ワダコウヘイ]
1969年宮城県生まれ。中央大学経済学部教授(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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わす
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セクシュアリティにおける諸々の問題を人口学的に実証分析した本。各テーマ20〜30ページでサクサク読める。 1950年頃の調査では童貞喪失の9割以上が買春だったのが、最近は1割程度まで下がったらしい。戦後、婚前交渉に対する開放的な考え方が広まる一方で「セックスは恋人とすべきもの」という強迫観念もまた強まったと思う。「素人童貞」のような蔑称もそうした背景から生まれたのではないか。 また、恋愛経験の多い人と少ない人の二極化は進んでおらず、前者から後者にかけてゆるやかに連なっているとの結果は意外だった。2023/07/09