内容説明
本書では中華人民共和国成立後50年の食料・農業・農村の発展を明らかにし、制度面、投資面における望ましい今後の方向を展望する。特に食料自給の努力よりも農業生産性の向上と流通・加工面の合理化が必要であり、そのためには土地所有制度の改革、農業・農村の過剰労働力への対処が重要課題であることを示唆している。
目次
第1章 問題の所在(われわれの関心;中国の現状―素描;食料需給の将来予測の方法)
第2章 農業用資源と環境(土地;水;肥料、飼料ならびに酒類;新しい展開;要約:中国農業資源の現状と課題)
第3章 食料需給予測結果の検討(世界食料の需給予測に示された中国の食料動向;中国内の研究者による需給予測;中国外の研究者による需給予測;21世紀において重視されるべき諸要因)
第4章 21世紀中国における食料・農業と農村(はじめに:20世紀後半50年の課題、制度的枠組みと21世紀の課題;食料・農業、農民問題;推進さるべき施策;むすびにかえて)
著者等紹介
逸見謙三[ヘンミケンゾウ]
1947年東京大学農学部農業経済学科卒業。現在、東京大学名誉教授。農学博士
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。