出版社内容情報
充満するガスと灯油、爆発を待つ静寂。緻密に計算された「伏線提示型」ミステリの新境地! 執拗に繰り返される不穏な予兆、その一つ一つが反転し、あなたを出口のない迷宮へと誘う。この衝撃を読み飛ばすことはできない。
【目次】
内容説明
そこになにが仕掛けられていたのか。会社社長が誘拐されたという自宅へ届いた「郵便物」と不可解な「指示書」。2億もの身代金とともに妻が向かった先に…。伏線提示型ミステリ。なぜその文章が「伏線」なのか。だがあなたはその「伏線」に騙されるかもしれない…
著者等紹介
酒本歩[サカモトアユム]
長野県生まれ。早稲田大学政経学部卒。会社員、経営コンサルタントを経て2016年、かつしか文学賞優秀賞受賞。18年、『幻の彼女』で島田荘司選 第11回ばらのまち福山ミステリー文学新人賞受賞(応募時タイトル『さよならをもう一度』)。19年、同作でデビュー(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。
オーウェン
46
伏線提示型ミステリの第2弾。 事件に関わる重要な文言は太い文字で描かれており、誘拐の顛末と後日談で行われた事件の結末。 早い段階から誘拐は仕組まれていたものは分かるが、真犯人は誰なのかという点。 家の中ですべて片が付く形だが、それはある点によって集結する。 刑事の過去に、ドナーの対象者。 読み終わったあとに太字を見ると確かに伏線であり、序盤から仕込まれていることが分かる。2026/04/29
rosetta
25
★★★✮☆長野県警上田署に持ち込まれた誘拐事件。ネットベンチャーの社長が誘拐され犯人は二億円を要求。妻がその金を運び刑事が後を追う。社長所有の別荘に現金を運び込むと火事が発生し直後に大爆発。犯人も二億円の行方もわからなくなった⋯前作同様伏線をゴシック体にして目立たせるのは神経を逆撫でする。所々に差し挟まれる白血病の患者とドナー候補者のやり取りの意味。全てを見通すような鴨志田刑事と相棒の南原。途中で説得力のある見当違いの推理が披露されるのも警察小説っぽくていい。総体的に過去作よりも面白くなっていると感じた2026/05/31
カノコ
19
誘拐された会社社長の自宅に届いた郵便物と指示書。妻は2億円の身代金を無事運べるのか。伏線提示型ミステリ第二弾。前作と比べて視点切り替えは控えめで、警察小説のようなシンプルな構成。捜査の過程は堅実ながら、フックとなる出来事が次々と発生し飽きる暇が全くない。眼前に伏線が現れるたびに様々な可能性を検討してみたものの、結局真相にはたどり着けず。今回もまんまと騙されてしまった。伏線を提示されることで、それ自体がミスリードになるという面白さ。ミステリとしての確かさに加えて、作者の企みに翻弄されてとても楽しかった。2026/03/10
紗世
17
警察ものミステリー小説。社長誘拐事件を捜査する話。面白かった。真相は1つだけどそこに至るまでの過程は、複数の人間の行動が絡み合っていて、何が善良だったのか複雑。ただ結局アイツはクズだったなと。伏線提示型ミステリーと帯にありましたがあっても無くても。2026/07/26
ハルめめ
16
前作と同じ「伏線提示型」ミステリでゴシック体の文章がのちに回収されていく。会社社長が誘拐され妻が2億円の身代金とともに別荘へ赴くが、そこで別荘が爆発する。伏線が散りばめられているのを整理しながら読んだが、最後まで二転暗転面白かった。最後の一行で邪気のない心の怖さを感じて少し後味が悪い。あれは本当に悪意が無かったのかとさえ感じてしまった。2026/03/07




