出版社内容情報
不思議な伝説を持つ架空の町「大神坐」を舞台に、リレー小説形式で人気作家たちが書き下ろしたオリジナル連作。過去から現代へいたる様々な事件とともに町は表情を変えながら、やがて驚きの真実があぶり出される。
内容説明
その町には不思議な伝説と秘密があった―。人気作家たちが紡ぐ競作「長編」物語!
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
いつでも母さん
115
大神坐(おおかみくら)市と言う架空の場所が舞台。百五十年の歳月の中で13名の作家陣による16の物語。今回のアミの会はユニークな企画で、小説家の凄さを感じさせたと思う。ファンタジー強めな気もしないではないが、私は面白く読んだ。新津さん、大崎さん、村松さん、松尾さん、柴田さんが印象に残るが、短編ならではの、ざわっと感はクセになるから注意して私。2025/03/20
ゆみねこ
62
今作は大神坐(おおかみくら)という架空の町を舞台にしたクロニクル(年代記)。13人の作家による16編、ミステリーやファンタジーもありとても楽しめた。永嶋恵美・図子慧・柄刀一の三氏が2編。海なし県に位置する大神坐には浦島伝説や養蚕で栄えた町という歴史がある。そこから様々な物語を紡ぐ作家の皆さん、素晴らしい!2025/03/10
さつき
61
架空の街、大神坐市を舞台にしたアンソロジー。切り口は様々ですが、同じ地域、同じお店、一族が出てくるので時系列を考えたり登場人物同士の関係を類推したりしながら読むのが楽しかったです。住民同士のゆるやかな繋がりは、私が住んでる地域にも似ているような田舎ならではのものですね。ちょっと鬱陶しい事もあるけど、周りの人に見守られこちらも見守っている安心感があります。2025/03/27
Ikutan
58
今回のアミの会は、架空の場所『大神坐市』を舞台に、150年余りにわたる歳月の中で、起こったことや人々の思いを描いたクロニクル。ゲストも加えた13人の執筆陣の作品に、作品同士の関連性や町の歴史、共通人物の整理など手を加えてリライトした壮大な物語で、読み応えあり。かつて養蚕で栄えた風光明媚な盆地には、竜宮岩や竜宮伝説のある湖。亀山展望台に亀野神社。企業誘致された製薬会社の研究所に東京からの移住者がオープンした古本カフェ。冒頭には地図が載っていてどんなお話が始まるのかとワクワク。蚕にまつわる物語が印象に残った。2025/04/07
ぽろん
32
不思議な伝説がある架空の地、大神坐市が舞台のアンソロジー。ちょっと今までにない趣向で、SFあり、ファンタジーあり、リンクしている作品もありと色々愉しかったです。2025/04/04