出版社内容情報
騎士になるにはどうすればいいか。騎士はどのような生活を送っているのか。従軍、武器や装備、試合から宮廷愛まで。中世史の第一人者が著す、15世紀初頭に騎士になりたい人に向けたという設定の非公式のマニュアル。
内容説明
騎士とはなにか、どのようにしてなるのか。叙任の儀式から武器や戦闘訓練、貴婦人との宮廷愛まで、中世史の第一人者がときあかす騎士の真相。リアルな騎士の生活とは?
目次
第1章 騎士の世界
第2章 教育と訓練
第3章 騎士になる
第4章 武器、防具、馬
第5章 騎士団
第6章 徴募と随行団
第7章 模擬戦と馬上槍試合
第8章 遠征
第9章 十字軍
第10章 傭兵
第11章 貴婦人と乙女
第12章 攻囲戦
第13章 会戦
第14章 身代金と戦利品
第15章 信仰と死後の名声
著者等紹介
プレストウィッチ,マイケル[プレストウィッチ,マイケル] [Prestwich,Michael]
ダラム大学名誉教授
大槻敦子[オオツキアツコ]
慶應義塾大学卒(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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特盛
29
図書館偶然本。13世紀や14世紀西欧に仮に生き、騎士を志したい人を仮想対象とした、騎士マニュアル。なり方、道具のそろえ方、心がけ、戦、生活などが実例と共に紹介される。例えば装備を揃えたら今の感覚でおいくら?現代の日本円だと鎖帷子3着は85万円、プレートの小手2組で64万円。とにかく、なるのもお金がかかるね。苦労して装備を揃えても騎士団は安定しないし、戦場は医療も食事もお粗末すぎる。そもそも戦場に出る機会は限られ、模擬戦や試合の方が名を挙げる好機だと。騎士は貴族だけでなく誰にでも開かれているのは驚きだ2024/05/29
Nat
25
図書館本。騎士になりたい若者向けの非公式マニュアル。1300年から1415年の「最新」情報をもとに、15世紀初頭に執筆されたことを装う歴史書。馬に乗って戦わない方が良いけど、徒歩での移動はやめた方がよいことや身代金や捕虜についてなどについての情報もある。中世の歴史や物語などを読むときに参考になりそう。2024/09/27
tieckP(ティークP)
9
中世の伝記などを縦に使わずに(それぞれの人物伝として分析せずに)、章ごとの主題に合わせて再編したような本。冒頭で紹介される3人はとりわけよく引用されるので覚えると良い。イギリスの学者らしい、真顔で淡々と面白いことを言うタイプの本なので、笑う箇所の合図が必要な人には向かない。当時のマニュアルという設定で今の読者のメタ知識で面白くさせる部分があり、たとえば大砲が役立たずとして描かれている場所のユーモアは、その後の大砲の圧倒的威力を知って読んでこそ面白い。その意味で資料に向くとも限らないが、個人的に好きな本。2025/04/09
スプリント
8
興味のある分野だが読了後に頭に残らない。 史実のエピソードや魅力的な歴史上の人物の事例も紹介されているが全体感としてまとまりに欠ける。 辞書的な参考書としては良いのかもしれない。2024/07/15
nizi
5
エンタメの本ではないが、創作のためになる小ネタが満載。なにかの合間にパラパラめくるといい本。2024/08/09
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