出版社内容情報
韓国で「司書が選んだ良い本」に選定されたほか、多数の書店でベストセラーになった話題の書! 長年、アメリカの公共図書館で司書を勤めた著者が綴る、図書館の知られざる日常と世界の図書館をめぐる25のエピソード
内容説明
赤ちゃんからお年寄りまで集う公共図書館は、たくさんの人生が交錯する場所。いまや本を貸し出すだけでなく、楽器を貸し出し、お葬式をあげる図書館も。長年、アメリカで司書を務めた著者が見てきた図書館の愛しい日常と、世界の図書館をめぐる25のエピソード。
著者等紹介
パクキスク[パクキスク]
本名、朴基淑。図書館旅行者。韓国・淑明女子大学文献情報学科卒業。米国・シラキュース大学情報大学院文献情報学修士課程修了(修士)。サムスンSDSにて開発と海外マーケティングの業務に就いたのち、カリフォルニア州オレンジカウンティにある公共図書館で司書として勤務した。「図書館旅行者」というハンドルネームで、図書館愛好家・批評家としてSNSで評判となる
柳美佐[リュウミサ]
韓日翻訳者。同志社大学嘱託講師。京都大学大学院人間・環境学研究科博士後期課程単位取得退学。第6回「日本語で読みたい韓国の本翻訳コンクール」で最優秀賞受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
Roko
36
図書館でよくある、「子どもの声がうるさい」という問題に対して、日本なら「館内ではお静かに」という対応ですけど、逆に「声がうるさいと言ってきた人に耳栓を渡す」という対応をしているところがあるというのは、目から鱗です。一方的にうるさいという大人目線だけでなく、子どもたちをノビノビと育てようという目線も、公共施設だからこそ必要なのだと思います。図書館での様々なエピソードも面白いし、旅行先で必ず図書館を訪れるという話も面白かったです。2024/05/23
えりまき
20
2024(346)素敵な本に出会えました!図書館旅行者パク・キスクさんのエッセイ。世界の図書館を紹介。日本との違い知り存在価値を改めて実感。「私たちの社会に民主主義制度が定着するためには、市民のひとりひとりが自分で判断できる能力を備える必要があり、そのための情報と知識を提供する図書館の発展が欠かせない」。図書館を守る猫(ねずみから)やこうもり(虫から)。パクさんは旅行先で美術館・博物館・図書館の3つの館を訪れるのだそう。とても素敵です。付せんの接着剤が本を傷めてしまうそうで反省です。 2024/12/13
緋莢
20
図書館本。アメリカの公共図書館で司書として働いていた著者が、そこで目撃&経験したことを書いたエッセイ。 「司書は元祖検索エンジン」では、『女子トイレに男の子がいる』ってありますか?という問い合わせを受けた際に、思考が停止してしまったと書いてますが、『100万回死んだねこ 覚え違いタイトル集』に掲載されている問い合わせは、外国でも同じなんだな、と(ちなみに、日本語版は『トイレまちがえちゃった』)(続く2024/04/15
コニコ@共楽
16
図書館旅行者、かつ司書である著者が世界の図書館を俯瞰するだけでなく、古くからの図書館の歴史も視野に入れた深堀り図書館論を興味深く展開している。紹介される図書館が、例えば『薔薇の名前』の舞台になったメルク修道院だったりで、訪れたい衝動にかられる。また、現在の図書館の指針として図書館学の指導者であるヘレン・ヘインズが「検閲ではなく選定を」と教えたということも心に響いた。米図書館協会が「禁書読み」プロジェクトを行っているという事実も驚きだった。「禁書に心を開こう!」というスローガン、すごい。図書館好きにお薦め。2024/05/31
アヴォカド
13
面白くて一気読み。建物や内部の美しさももちろんだけれど、楽器を貸してくれる図書館とか、うるさくしていい日を設けている図書館とか、世界にはいろんなアイディアやいろんな図書館があるものだなあ。図書館はやっぱり面白いし、まだまだ可能性があるじゃないか。2024/01/09
-
- 和書
- 新版 河童駒引考