出版社内容情報
古代中東では「生命の木」として大切にされたナツメヤシの実、デーツは栄養に富み、小麦やジャガイモも匹敵する主食だった。クレオパトラが愛した果実としても知られる神聖な食べ物デーツの物語をひもとく。レシピ付き。
内容説明
古代中東では「生命の木」として大切にされたナツメヤシの実、デーツは栄養に富み、小麦やジャガイモも匹敵する主食だった。クレオパトラが愛した果実としても知られる神聖な食べ物デーツの物語をひもとく。レシピ付き。料理とワインについての良書を選定するアンドレ・シモン賞を受賞した人気シリーズ。
目次
序章 デーツとは
第1章 デーツが実るまで
第2章 デーツの品種
第3章 ナツメヤシの360の用途
第4章 デーツの輝かしい歴史
第5章 デーツを求めて―俯瞰図
第6章 デーツの未来
著者等紹介
ナスラッラ,ナワル[ナスラッラ,ナワル] [Nasrallah,Nawal]
バグダッド生まれ。米国在住の料理研究家、料理史家、英文学者、アラビア語から英語への翻訳家。バグダッド大学で学び、英語と比較文学で修士号を取得。古代メソポアミアの食事や、エジプトに伝わる14世紀のマムルーク朝時代のレシピを翻訳、研究
野村真依子[ノムラマイコ]
英語・フランス語翻訳者。東京大学文学部卒、同大大学院人文社会系研究科修士課程修了(美術史学専攻)(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
秋良
19
実を食用にするだけでなく、葉から生活用品も作れるナツメヤシの歴史。栄養豊富なデーツは神話にも登場。ココヤシに生るココナッツはその形から生首と関連した神話になるけど、ナツメヤシ系神話には生首が出てこない。今もおやつや主食として食べられている。ドバイにもデーツのチョコレートがけが売っていて、ハイカロリー×ハイカロリーの恐ろしい計算式に慄いた。どんだけ太らせたいんだよ。あまり日本人には馴染みがないものの、干しデーツは干し柿と食感が似ていておすすめらしい。2024/03/28
W
1
デーツを食べるようになったのは「A Plague Tale Requiem」という14世紀が舞台のゲームで、主人公が南の島でデーツを食べるシーンがあったのがきっかけ。 アラブの船乗りがデーツを食すおかげで 海で壊血病(ビタミンC欠乏症)を免れたとか、ギリシャ神話では、500年に1度生まれ変わるフェニックスはナツメヤシの古木の頂に巣を作ったと言われるだとか、そのナツメヤシの頂は、栄光や、誰もが望むが手の届かないもののメタファーだとか、植物の生態に興味のない自分からしても面白い本。2024/07/26