出版社内容情報
人類は移動によって「進化」してきた。あらたな50年は困難に直面しながらもフレキシブルに多様化し、国境なき人類は文明3.0を迎える。厖大なデータと世界各地で得た見聞をもとに導く未来像。ポスト・コロナの新『「接続性」の地政学』。
内容説明
2050年、この世界はどう変わりわたしたちはどこにいるのだろう。政治的混乱、経済危機、既存市場の破壊、気候変動、人口不均衡…さまざまな相互作用が世界の最適な「移動」をうながしていく。『フィナンシャル・タイムズ』ベストブック2021!
目次
はじめに―二〇五〇年のあなたは、どこで暮らしているだろう?
第1章 移動力が運命を決める
第2章 若き人材の争奪戦
第3章 移動世代
第4章 次のアメリカンドリーム
第5章 ヨーロッパ連邦
著者等紹介
カンナ,パラグ[カンナ,パラグ] [Khanna,Parag]
グローバル戦略家。ジョージタウン大学外交学部で学士号、同大学大学院で修士号、ロンドン・スクール・オブ・エコノミクス(LSE)にて博士号を取得。エスクァイア誌の「21世紀で最も影響力のある75人」のひとりに選出された
尼丁千津子[アマチョウチズコ]
英語翻訳者。神戸大学理学部数学科卒(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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金吾
18
総人口は頭打ちになっても、人口動態には気象、経済、政治等の要素により変化が生じるというのはそのとおりだと思います。人口は国力を測る上では大きな要素ですので下巻が楽しみです。2024/08/27
きょうたん
2
様々な要因で、人が密集している温帯地域が北上し、五大湖周辺地区が活気づくというくだりにビビっ! 気候変動と聞いただけで身構える人でも「人が動くと金が動く」と思えば、ここに書いてあることに抵抗なく読めるのでは。2022/07/22
takao
1
ふむ2024/09/28
Haruki
1
「現在と将来の世代に最大限の幸福と繁栄をもたらすために、人口分布を再編成しなければならない」(下巻)との主張の下、インド系アメリカ人移民である著者が、世界各地域の人の移動とそこに関わる環境、政治、経済の要素をピックアップし動態を描く。地球工学的な技術進展とセットで国家の枠組みに縛られずに移動力を高め、集団的ニーズに応えれば地球課題は良くなる方向という。問題スケールと文中の文脈・粒度のミスマッチが感じられ、主張に対する希望的印象は持てず。個人の移動(粒子)と地球課題(くりこまれた場)を繋ぐ科学が待たれる。2023/01/08
ひでさん
1
人の多様性を確保するためには、移民を含め、人材の流動性を高める必要がある。特に少子高齢化が進み、人口が減少する日本や中国といった国々では死活問題になりかねない。人の流動性を高めつつ、ICTをはじめとした技術で自動化、省人化を進め、人だからこそ出来ることを考えていかなくてはならない。