出版社内容情報
騎士道は今日までヨーロッパ文化の一部であり、高貴な行動の象徴である。彼らの戦闘技術、武器や鎧、行動規範など、人々の想像力をかきたててきた騎士の世界を、中世史の専門家が200点以上の図版とともに丁寧にガイドする。
内容説明
騎士は、ほぼ五〇〇年間、ヨーロッパの戦争における究極の戦士だった。二世紀半ばから一五〇〇年代初頭にかけて、これらの高度に訓練されたエリート戦闘員たちは、すぐれた突撃の力でヨーロッパの戦場を支配した。しかし、騎士は単なる戦闘員ではなかった。騎士道の行動規範によって、彼らは神に仕え、礼節を重んじ、音楽をたしなみ、詩を書き、法の仲裁者となり、主君を支援し、宮廷の婦人たちに奉仕し、人々を保護することが期待されていた。本書はテーマ別に、中世の騎士の戦闘技術、武器と鎧甲冑、さまざまな騎士団、戦場における騎士による支配の衰退など、騎士のあらゆる側面をヴィジュアルに解説する。
目次
騎士の起源
騎士道の掟
訓練と戦闘技術
甲冑と武器
騎馬突撃
騎士団
エピローグ―騎士の終焉
著者等紹介
ジェスティス,フィリス[ジェスティス,フィリス] [Jestice,Phyllis]
サウスカロライナ州のカレッジ・オブ・チャールストンの中世史の教授。スタンフォード大学で歴史と人文科学の修士号および博士号を取得
大間知知子[オオマチトモコ]
お茶の水女子大学英文学科卒業(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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六点
80
中世の騎士をその起源、掟、訓練と戦闘技術、甲冑と武器、騎馬突撃、騎士団、そして騎士の終焉までヴィジュアルを豊富に用いた入門書である。図版も見やすく、用語集、参考文献、索引まで至らざるは無しの一冊である。参考文献で邦訳があるのは一冊のみという事実に怖気を振るってしまったのは熱中症のせいではなかろう。どうせだったら原訳注も訳出されていたら素敵だったよねと言って詮無き事などを書きつけてしまう事であることだよ。2024/07/19
nayui
3
騎士の世界を。戦闘技術・武器や鎧といった軍事面だけでなく、騎士団、騎士の身分制度の推移、行動規範~高貴な行動の象徴とされる騎士道の生い立ちも紹介されている。カラー図版メインのヴィジュアル解説で素人にも分かりやすかった。中世ものを読むときの参考資料にぴったり。2022/01/06
Go Extreme
2
騎士の起源: アングロ・サクソン語に由来 1066年のウィリアム征服王によりイングランドへ導入 戦士→土地を持つ封建支配層 社会的地位と役割: 騎士は貴族と兵士の中間階級で・軍事的指導者として活躍 騎士道精神=名誉・忠誠・勇気→行動規範となり文学や文化にも影響 戦闘スタイル: 重装備で突撃を行う戦術→戦場での優位性確保 トーナメントや一騎打ちは技術向上と名声獲得の場 騎士団と影響: テンプルやホスピタル騎士団が聖地防衛や慈善活動展開 教会の支援を受けた宗教的使命 騎士制度ー中世ヨーロッパ社会で重要な役割2025/01/22