出版社内容情報
毒を使った暗殺の歴史は、人間の歴史と同じくらい古い。本書では、クレオパトラ、ボルジア家、サド侯爵といった歴史上の人物から現代のテロリストまで、毒と人間との関わりや、代表的な毒物の作用、効果をフルカラーで解説。
内容説明
クレオパトラ、ボルジア家、秦の始皇帝、サド侯爵といった歴史上の人物から、現代の秘密工作員やテロリストまで、さまざまな毒と人間との興味深い関わりを集大成。また関連して各時代で代表的な毒物について、概要、作用、対処の仕方、有名な中毒を解説した。毒と、毒を用いた犯罪の歴史ビジュアル図鑑。
目次
第1章 古代世界の毒
第2章 中世とルネサンス期の毒
第3章 17~18世紀の毒
第4章 19世紀の毒
第5章 20世紀の毒
第6章 21世紀の毒
著者等紹介
ハバード,ベン[ハバード,ベン] [Hubbard,Ben]
ノンフィクション作家、ジャーナリスト。歴史と科学の分野で広範囲に執筆してきた。ロンドン在住
上原ゆうこ[ウエハラユウコ]
神戸大学農学部卒業。農業関係の研究員を経て翻訳家(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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獺祭魚の食客@鯨鯢
63
突然死した歴史上の人物が数多います。古代日本史を追っていくと死因がわからない著名人が多い。ヤマトタケル、聖徳太子、菅原道真、加藤清正など、謀反の罪を着せるには周りの人望がありすぎる偉人・英雄と呼ばれる人たちの謎の死です。 謀殺説としてその人が亡くなることで地位を得る人間が黒幕であったという伝説が残されます。たいてい「不都合な真実」として闇に葬られますが… 今、ある国の権力者の生死が注目されています。21世紀になっても歴史の教科書を読み返したくなるような出来事が繰り返されているように思います。 2020/05/02
みいやん
11
古代から最近の毒殺未遂まで、あまたの毒殺事件と毒そのものの解説。人間の欲望に毒が関与してゆくのに時代の差はあまりないのだと知った。2020/03/27
たけはる
9
小説の資料用に。概説本なので一項目ごとの中身は薄いのだが毒殺の歴史全体をバッと見通すにはよい。筆者は欧米の人だが、オウムの地下鉄サリンとかも載ってる。だがもうちょい「どういう手口で毒盛ったのか」の具体的事例が欲しかった。でもそういうの詳細に書くと悪用されちゃうか……。2021/02/25
紙魚
3
歴史、毒の概要、毒性、症状、治療法、有名な中毒事件の順に贅沢に図を使って解説されている。書体も小口も凝ってて可愛い。簡潔なウィキ ジューリア・トファーナ、カトリーヌ・モンヴォワザン、ノビチョクなどが気になった2020/06/02
しゃむ・しゃむ
1
毒で紐解く、世界史の事件。ソクラテスの処刑に使われたドクニンジンから、暗殺大国だった中世ヨーロッパのきな臭い話や、ペストより死亡者が多いと思われる麦角中毒、そしてロシアが裏切り者への誅殺に使った、放射性物質や化学兵器。めちゃ面白かった。2022/04/17