出版社内容情報
インド神話の壮大な叙事詩『マハーバーラタ』の物語を再話し、挿絵つきの読みやすい物語に。背景となる神話やインドの文化をコラムで解説。英語圏で15万部を売り上げている、マハーバーラタ入門として最適の一冊。
内容説明
インドの壮大な想像力、絢爛豪華な神話の世界。サンスクリット語原典の流れに即し、読みやすく胸躍る物語に再話。世界最大級の叙事詩の全体像が明かされる。
目次
プロローグ 蛇供犠の始まり
第1巻 祖先たち
第2巻 両親
第3巻 誕生
第4巻 教育
第5巻 放浪
第6巻 結婚
第7巻 友情
第8巻 分裂
第9巻 即位
第10巻 賭博
第11巻 追放
著者等紹介
パトナーヤク,デーヴァダッタ[パトナーヤク,デーヴァダッタ] [Pattanaik,Devdutt]
1970年生まれ。神話研究者、作家。物語、象徴、儀式が世界中の古代および現代の文化の主観的な真理(神話)をどのように構成しているかを研究。また、神話学の視点を通しての現代インド社会と文化に関する言論活動も活発に行っている
沖田瑞穂[オキタミズホ]
1977年生まれ。学習院大学大学院人文科学研究科日本語日本文学専攻博士後期課程修了。博士(日本語日本文学)。現在、中央大学、日本女子大学、白百合女子大学非常勤講師。専攻はインド神話、比較神話
村上彩[ムラカミアヤ]
1960年生。上智大学外国語学部ドイツ語学科卒、同大学院国際関係論修士課程修了。翻訳家(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。
崩紫サロメ
18
インド人神話学者がマハーバーラタをサンスクリット原典に即して再編し、英語訳したものの翻訳。初心者にも読みやすいのはもちろんのこと、コラムが大変充実しており、インド各地に今も伝わるマハーバーラタゆかりの儀式の紹介など、文献からではアクセスしにくい情報も盛り込まれていて非常に興味深い。とりあえずこれで通読してから他のバージョンのものと読み比べると面白くなりそう。2020/01/16
きゃれら
14
歌舞伎座で来月「極付印度伝マハーバーラタ戦記」が6年ぶりに上演されるので予習のため図書館から借りた。世界最長という物語をたった上下2巻の大雑把なあらすじにまとめたものだが、荒唐無稽ながら雄大なインド神話が大まかに理解できる。改めて歌舞伎の方の粗筋を見たら、そうか主人公はカルナなのか、なるほどという感じになれた。上巻は大きな戦いへの序章であり、神と人間が敵味方に分かれる因縁をずーっと語る。美人を観るとすぐに惚れて求婚したり、裏切られたら即呪いをかけそれが必ず実現してしまったり、とても大変な世界である。 2023/10/08
taku
14
再構築した抄訳版なので読みやすい。一部を除いて名称に馴染みがないから、テンポよくホイホイ読んでいると特に人物情報がスルリと逃げて、誰だっけ?となる罠はお約束。馴染んでくると流れもわかりやすく物語を楽しめる。各話後のコラムが文化背景や思想を解説してくれていて、この本を選んだことに満足。法、行動規範など多様な意味を持つダルマという概念が、集団社会に大きく影響していることが印象に残った。古代ギリシア叙事詩と同じく神と人が近い。そして因果は巡るという思想がある。 2022/06/27
moshi
14
壮大なインド抒情詩「マハーバーラタ」。現代語訳が読みやすい。インドやカンボジアの遺跡を巡る際、ちょいちょいレリーフなどに出てくるので、気になってました。ひたすら親族で争う話なんだけど、誰を味方にするとか、誰の力を削ぐために陰謀を企て、その怨みが更なる争いを呼ぶとか、代理戦争にしちゃうとか、戦争ってこうやって起こるんだなーと思う。人間の弱さや愚かさ、勇気、慈悲、ずるさが描かれていて、惹きつけられる。2019/09/20
加納恭史
10
著者デーヴァダッタ・パトナーヤクは物語を読み易い形で展開しています。作者は挿し絵もなかなか上手です。ほっとします。中ごろに、ドラウパデーの婿選びの競技会があります。弓矢の競技会で、車輪に吊るされ魚を桶に写して、その魚を射るのです。名手のアルジュナが見事に射とめて、戦利品のドラウパディーを得ました。しかし五人の兄弟の団結が崩れることを恐れて、母親クンティーは一妻多夫とし、五人をドラウパディーの夫としました。他にも色々エピソードがあります。賭博事件もあり、衣を剥がれるドラウパディーの災難もある。 2021/08/27
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