出版社内容情報
行動のすべてを把握される未来はそこまで来ている。そしてこれは確実に未来の日本の姿ともいえる。イギリスと並ぶ監視大国アメリカの、捜査機関によるビッグデータ監視や人工知能による予測捜査やリアルタイム監視、日々蓄積される膨大な個人情報……。行動のすべてを把握される未来はそこまで来ている。そしてこれは確実に未来の日本の姿ともいえる。
アンドリュー・ガスリー・ファーガソン[アンドリューガスリーファーガソン]
著・文・その他
大槻 敦子[オオツキアツコ]
翻訳
内容説明
ネットワーク分析、人工知能、ビッグデータ…。日常のあらゆる場面は監視され蓄積され、はじき出される「本日の犯罪予報」は、市民生活のすべてを変えてしまうだろう。「あなたの行動は把握されている。もはや逃れられない」それがアメリカ、そして明日の日本。
目次
序章 ビッグデータ警察活動
第1章 ビッグデータの監視の目―データ監視の発展
第2章 データは新たなブラックだ―データ駆動型警察活動の魅力
第3章 だれを捜査するのか―人物予測対象化
第4章 どこを捜査するのか―場所予測型警察活動
第5章 いつ捜査するのか―リアルタイムの監視と捜査
第6章 どのように捜査するのか―デジタルの干し草の山から針を探すデータマイニング
第7章 ブラックデータ―人種による歪み、透明性、法律
第8章 ブルーデータ―警察活動のデータ
第9章 ブライトデータ―リスクと対策
第10章 データなし―データの穴を埋める
終章 今後のための問い
1 ~ 2件/全2件
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
エリク
20
8/25~8/31 「未来の警察活動の中心はデータだ。犯罪情報、個人情報、犯罪組織情報、交友情報、位置情報、環境情報、そして増大しつつあるセンサーや監視網。」 日本でも騒がれている、監視カメラによるプライバシーの侵害。そのなかでも、警察による条令なしの閲覧は危険であるとして一時期騒がれてきました。 この本は、警察(FBI、CIA、公安含む)がいつ、どこで、だれを、どのようにデータによって捜査しているか、またデータによる捜査活動には、いったいどんなメリット、デメリットがあるのかについて語っています。➡2019/09/01
ケニオミ
9
犯罪を防止するために、垂れ流されている個人情報(スマホ履歴、ウェブ購入履歴、クレジット購入履歴など)をいかに有効活用するかについて書かれた本だと感じました。自分が犯罪を犯す可能性があるのであれば、興味深く読めたと思いますが、そうでないので、中途挫折です。2018/03/31
やすお
6
「マイノリティ・リポート」の世界が到来していることを警告する書なのかなと思ったが、その要素はそれほど大きくなかった。現状でどのような監視を実施し、犯罪を犯そうとする人物や犯罪被害者になりそうな人物を、ビッグデータからどのように抽出し、警察の行為がどのように役立ち、また問題を引き起こすかの解説がメインであった。また、“監視”の範疇には、我々がWebサイトを閲覧した履歴や買い物履歴など、マーケティングデータの蓄積も含まれる。そういういう意味ではすでに“監視社会”は実現されている。改めて考えると気持ち悪いな。2018/08/03
キミ兄
4
犯罪者の監視だけでなく、捜査方針の影響を受けた人種の偏りのあるデータとか、警察官の動きをモニターするデータとか、いろいろあるわけだが、何より機械学習のブラックボックスが怖い。監視作業に限らず他の領域でも検証不能であることによる怖さがある。会計にAIを使ってみたら監査ができなくなったなんていう話もある。将来の我々の生活に与える影響は甚大。本はアメリカのデータに偏りすぎ。☆☆。2018/07/15
エリクーノンフィクションー
3
8/25~8/31 「未来の警察活動の中心はデータだ。犯罪情報、個人情報、犯罪組織情報、交友情報、位置情報、環境情報、そして増大しつつあるセンサーや監視網。」 日本でも騒がれている、監視カメラによるプライバシーの侵害。そのなかでも、警察による条令なしの閲覧は危険であるとして一時期騒がれてきました。 この本は、警察(FBI、CIA、公安含む)がいつ、どこで、だれを、どのようにデータによって捜査しているか、またデータによる捜査活動には、いったいどんなメリット、デメリットがあるのかについて語っています。➡2019/09/01