世界を分断する「壁」―フォト・ドキュメント

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  • サイズ A5判/ページ数 360p/高さ 22cm
  • 商品コード 9784562054183
  • NDC分類 316.8
  • Cコード C0098

出版社内容情報

38度線、米メキシコ国境、アイルランド、パレスティナ……。民族や家族すら行き来できない「壁」はいまでも世界中に存在する。そしてグローバル化とともに「壁」は増えてゆく。「壁」を撮り「壁」をめぐる人々の姿を追った著者による渾身のフォト・ドキュメンタリー。

内容説明

国を、民族を、家族を分断する「壁」は、今もなお、世界中で作られている。なぜそこに「壁」があるのか、なぜなくせないのか、世界の「壁」を見て歩き、問いかける。南北朝鮮からアメリカ、メキシコ、イスラエルまで、分断の現場を歩き続けた女性研究者による世界へ向けたルポルタージュ!

目次

ふたつの朝鮮の間の非武装地帯―時を超えた空間
キプロスのグリーンライン―ヨーロッパにおける分割
ベルファストの「ピースライン」―街中の壁
西サハラの土手―西サハラ砂漠の砂の壁
インドとバングラデシュとの間の囲い込みフェンス―ベンガル地方のど真ん中にある傷跡
アメリカ‐メキシコ間の国境―「メックスアメリカ」の移民防止壁
メリリャとセウタの有刺鉄線―モロッコにある壁に囲まれたスペイン飛び地
カシミールの電気柵―インドとパキスタンの間にある管理ライン
パレスティナの壁―安全確保から分断へ

著者等紹介

ノヴォスロフ,アレクサンドラ[ノヴォスロフ,アレクサンドラ] [Novosseloff,Alexandra]
パリ第2大学で政治学博士号取得。同大学付属の国際関係分析研究所「チュシディッドセンター」などの研究員として、主に国際連合、平和維持活動を専門とする。現在、ニューヨーク大学国際協力センターの招待研究者。紛争後の地域の写真を撮るカメラマンでもある

ネス,フランク[ネス,フランク] [Neisse,Frank]
政治学・国際関係学の修士号取得。2001~08年の間、バルカン半島や西サハラにおいて、国際連合の平和維持活動や欧州連合の危機管理ミッションの政治・軍事顧問として現地に滞在した。2009年から欧州連合(EU)関係機関で働き、現在は欧州対外行動局のスタッフ

児玉しおり[コダマシオリ]
神戸市外国語大学英米学科、神戸大学文学部哲学科卒業。1989年渡仏し、パリ第3大学現代仏文学修士課程修了。在仏邦字紙の編集者を経て、現在はフリーの翻訳家・ライターとして活動。パリ郊外在住(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

たまきら

23
2007年初版のものに改訂を加えたものが原著。発行元はフランス。歴史的に長い「壁」である南北朝鮮のDMZから話が始まるので、アジア人である自分はひきつけられた。原著もこの順番なのかな?万里の長城や赤壁(笑)など、歴史的な「壁」の役割に思いを馳せつつ読んだ。尽きることのない格差や紛争が生む断絶の連鎖に胸が苦しくなる。写真もフルカラーで素晴らしい。しかし無理を承知で言えばせっかく去年邦訳出版されたのにトランプ政権への記述がないのがあまりにも残念。2018/04/06

犬養三千代

11
現在、世界中には60の分離壁があり、国境の13%41000キロメートルにも及ぶという。 9ヵ所の壁が取り上げられている。北緯38度線、キプロスのグリーンライン、アメリカ メキシコの壁など。北緯38度線を除いては分断の理由は貧困。貧しさから抜け出そうとしている人々。 ため息がでるばかりです。2017/10/10

ののまる

7
国を分断するのではなく「人間」を分断する。2019/02/09

にしがき

4
👍👍👍 「人間は壁を多く作りすぎ、橋は十分に作っていない」というニュートンの言葉で始まる。フォトドキュメント。文章では理解しきれない、現地目線の現場を感じられる。2018/03/21

Yasutaka Nishimoto

2
朝鮮半島、イスラエルとパレスチナ、アメリカとメキシコ、キプロスなど、隣接する地域や国家間を分断する壁。東西冷戦終結時のベルリン壁の崩壊は象徴的に映り、国家間の戦争や内戦は無くなるのかと思っていたのは、平和に慣れすぎた(平和な時期に生まれ育った)自分自身の錯覚だったにせよ、今なお増え続ける壁と、長期化し解決の見えない対立は、取り上げられている一つでも良い方向に向かってほしいと願わずにはいられない。昔からの大国のエゴも見え隠れし、「ちょっとは譲れよ」と思うが、会社組織内でさえあり得ることかと諦めもする。 2018/01/05

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