椰子の血―フィリピン・ダバオへ渡った日本人移民の栄華と落陽

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  • サイズ B6判/ページ数 374p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784562049684
  • NDC分類 913.6
  • Cコード C0093

出版社内容情報

20世紀初頭にフィリピンに渡った日本人移民。国を棄てて新天地を求めた彼らはやがて来た戦争に翻弄され、ついには国からも棄てられる。
流転する運命に絶望するだけなのか……。
祖母の実体験をもとに綿密な取材を経て紡ぎ上げた一族の歴史。

著者等紹介

司凍季[ツカサトキ]
大分県生まれ。法政大学文学部日本文学科卒。1991年島田荘司氏の推薦により、『からくり人形は五度笑う』(講談社文庫)でデビュー(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

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感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

m-freak

2
ミステリ作家司凍季氏の家族のお話。日本からフィリピンへの移民。戦前のその事実すら知らないかもしれない。移民、開拓という夢にかけた清吉、そしてその妻蕗恵。まさに幸福と絶望の物語だが、家族で日本に戻ることができただけでも幸せだったのだろう、実際には何千、何万という人が死んでいるのだから。最近やたら賛美される日本人の国民性だが、立場、状況により誰でも野獣へと変貌する。その戦争のいろいろな意味での怖さは語り継がれていかなくてはならない。読み終わった時、読書でひさびさに涙した。この本が出版されたことに感謝したい。2014/01/19

100名山

0
本作はフィリピン移民一世の祖母や伯父からの聞き取りと祖母から提供を受けた資料と参考文献を元に小説の型を取った一つの家族の移民の顛末を描きます。 只残念なことに17歳でフィリピンへ嫁いだ主人公をはじめ、登場人物がその視点では語らず、全て現在の作者の年齢と視点、価値観で語られていることです。 植生や地形の描写が現地を見ずに描かれているような弱さがあります。 非常に価値のある素材なのだから、無理に小説の形式を取らず、 アンダーグランドのようにノンフィクションでまとめてほしかった。 2014/03/22

マル

0
満州からの引き揚げの話は幾度か聞いたことがあったが、フィリピンにも日本人の移民がいたとは知らなかった。二万人も… やっとの思いで開拓した土地(楽園)を太平洋戦争によって、手放し逃げ回る主人公達。戦争が無ければ、中南米の移民のように日本に帰る事も無かったはずだったろうに。そんな日本人やまわりのアジアの人々を知る意味でもいい本だと思う。図書館の推薦棚にある訳だ。 2014/02/16

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