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亡びゆく言語を話す最後の人々

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  • サイズ B6判/ページ数 344,/高さ 20cm
  • 商品コード 9784562049073
  • NDC分類 802
  • Cコード C0098

出版社内容情報

絶滅の危機に瀕する言語の記録のため、シベリアからパプアニューギニアまで、
世界中の僻地を旅する言語学者。
グローバリズムに呑みこまれ、現地語が消滅しようとしている今語られる、
少数言語が失われてはならない理由とは。

内容説明

絶滅の危機に瀕する言語の記録のために、シベリアからパプアニューギニアまで、世界中の僻地を旅する言語学者。グローバリズムに呑みこまれ、現地語が消滅しようとしているいま、そのフィールドワークから語られる、少数言語が失われてはならない理由。

目次

第1章 言語学者になる
第2章 シベリア・コーリング
第3章 言葉の力
第4章 ホツスポットのあるところ
第5章 隠れた言語を探して
第6章 言語の六次の隔たり
第7章 物語が生き残るためには?
第8章 歌が生まれるとき
第9章 世界が衰退に向かうとき
第10章 言語を救うために

著者等紹介

ハリソン,K.デイヴィッド[ハリソン,K.デイヴィッド] [Harrison,K.David]
スワースモア・カレッジ言語学科助教授でナショナル・ジオグラフィックのフェロー研究員。エール大学で博士号を取得。消滅の危機に瀕した言語の中心的スポークスマンとして広く知られ、専門家として意見を求められることも多い。シベリアのテュルク諸語専門の言語学者として、これまでシベリアやモンゴルへ数カ月間にわたる調査旅行に赴き、現地で遊牧民と過ごしながら彼らの言語や伝統を研究してきた。さらにインド、フィリピン、リトアニア、ボリビア、パラグアイ、パプアニューギニア、またアメリカ国内でも、危機に瀕した言語の最後の世代の話者たちと協力してさまざまな活動を行っている

川島満重子[カワシマミナコ]
早稲田大学第一文学部卒業、University of East Angliaにて修士号取得。ノンフィクション、フィクションを問わず幅広いジャンルの翻訳を手がける。ペンネーム多数、訳書多数(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

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感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

Mijas

58
『翻訳できない世界のことば』を読んで、消滅の危機に瀕しているワギマン語の存在を知った。世界には7000あるいはそれ以上の言語があるとされるが、危機に瀕している言語も多くある。本書は、そうした言語に焦点を当て、再生する方法について考察されている。なぜ言語が大事なのかがわかりやすく述べられるとともに、著者のフィールドワークが結集されている。著者が出会った人々との交流の記録はとても貴重だ。ホー族のように、口承だけで伝え継がれてきた文化の存在。物語、歌、叙事詩、知られていない文化への関心の扉を開いてくれる。2016/06/30

壱萬弐仟縁

40
2010年初出。言語の運命は民族と一蓮托生。一方が消滅すればもう一方も同じ道を歩む(8頁)。言語のホットスポットとは、少数言語が豊富であると同時に危機にさらされている地域(口絵地図及び本文10頁)。言語は個人の強固なアイデンティティを醸成するが、多様性ゆえ集団のまとまりを揺るがす恐れを秘めている(13頁)。文化は強靭で耐性がある(25頁)。言語とは単語羅列でなく、詩を生みだす苗床であり、可能性を秘めた意味回路(48頁)。2015/01/09

zoe

23
文字が発明される遥か昔から言葉はあり、知恵や物語は口承されてきた。今、無くなる言語がある。地球上にある7000の言語には、知られているだけでも、様々な文法や、単語、方位を基準にした表現や季節、年齢や状態を含む動物を示す言い方などがあり、調査できないまま廃れているものがこれまでも多数あった。ある言語の事は、その言語を理解できないことには、何にも理解できない。本気でその言語を守ろうと思ったら、その言語を日常で使い、その文化を育む生活をするという身も心も捧げる生活をするということになる。著者の結論はここにある。2020/10/11

Koning

23
絶滅の危機に瀕する言語の話者の間を飛び回っている言語学者の書いた「何故少数言語が滅んではいかんのか?」という本と言っていいんじゃないかな?熱帯雨林の種の多様性の危機的な地域を指すホットスポットを危機言語にも適応してプロモーションもしちゃおうという感じの行動だとか、その辺熱くて楽しい。冒頭SILが出てきてニヤりとしたり。言語帝国主義とでも言うか結構単純無邪気に言葉が色々あるのは不都合だから一つになっちゃえばみんな幸せ的なことを言う馬鹿がまさかの言語学者にもいたりするのにショックを受けたり。2013/05/31

ヨクト

21
「いくつもの言語があるからわかりあえないのだ。主要言語のみでいい」確かにお互いが理解して話せる言語があれば、平和が近づくかもね。でも、現地語にはその民族のアイデンティティであったり、知られざる智慧が眠っている。それを見捨てて理解し合うことにはならないじゃないかい。日本語もこの島国独自の言語で、よく戦後に英語に取って代わられなかったもんだとホッとした。方言も同様に大切にしないとね。言語を失うということは、そこに語られる物語も歌も、そして民族も失うことになってしまうから、テクノロジーを駆使しても守らなきゃね。2014/02/16

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