ギャルと不思議ちゃん論 - 女の子たちの三十年戦争

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  • サイズ A5判/ページ数 372p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784562048588
  • NDC分類 367.6
  • Cコード C0095

出版社内容情報

コギャル、アムラー、ガングロ、age嬢、戸川純、シノラー、裏原系、きゃりーぱみゅぱみゅ……
海外からも「カワイイカルチャー」として注目される日本の若い女性たちの文化が、いかにして生まれ、
社会と関係してきたかを精緻に描きだす。
80年代前半から現在までを、ギャルと不思議ちゃんという視点で切り取って見えてきたものとは? 
女の子たちの生存戦略の30年史。

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感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

きいち

15
WAVEやQuatroな渋谷で学生時代を過ごした後、この20年は女性たちばかりの職場で年齢も立場も趣味もバラバラな方々に囲まれ怒涛の日々を泳いできた自分にとって、とてもリアリティのある同時代史だった。著者が古雑誌の山から発掘した多くの女子たちほどではなくとも、「自己」のマーケティング、差異化・卓越化、演出というのは、今この国でちゃんと生きようとしたら必ず直面せざるをえない問題なはず。多元的な顔を使い分けるだけじゃなく、その中心に「女子」をおいてそれぞれ活かしやすくする、なるほど、それは有効な戦略だと思う。2013/07/06

ステビア

14
「ギャル」と「不思議ちゃん」の二つの切り口から近年の女性の生態を分析。2020/09/09

とうゆ

14
80年代から現在までの女性史を「ギャル」に代表される主流派とそのカウンター的存在である「不思議ちゃん」の系列に分けて分析している。その分析対象として芸能界と女性誌に着目するのは中々良いアイデアだと思ったが、その二つが力を失った現代以降では通じない手法でもあると思う。それを証拠に、現代に関する分析が甘いのではないかと感じてしまった。2015/02/10

しゅがぁ

13
身体の性的使用を禁止されていた「少女」からの差異化戦略として現れた「コギャル」。そんな「コギャル」からの再差異化としての「不思議ちゃん」。どこまでも反復される差異の歴史は、日本女子の三十年史そのものだ。それは同時に、彼女達が男性からの「性的まなざし」を如何に利用するか、あるいは逃れるかの歴史であって(それは、現在進行形として「モテ」と「腐女子」というモチーフにそれぞれ回収されている)、そっちのほうが個人的には興味深い。あと、章の終わりごとに付されているコラムがしみじみとさせて良い。2012/11/26

梟をめぐる読書

13
大興奮のもとに読み終えた。いやもちろん、本書で論じられている「〈コ〉ギャル」とか「不思議ちゃん」に興奮したとかそういう意味ではなく、両者がともに「〈脱〉少女」(=異性による性的な眼差しからの逸脱)を志向した結果現れたものだという着想のもとに「アイドル少女全盛の80年代、ブルセラ・売春などの問題によって女子高生のセックスが顕在化した90年代、…」と〝女の子たちの戦争〟を読み解いていくさまは真に精緻な「物語」を読んでいるかのよう。優れた評論は優れた物語でもあるという意味で、これはまさに大興奮で読める物語だ。2012/09/25

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