出版社内容情報
島田荘司選第3回福山ミステリー文学新人賞受賞作!サイバーセキュリティのプロが描いた「自殺幇助サイト」の闇と謎。サイトに登録したばかりにストーキングに怯える女子高生とサイバートラブル解決屋の主人公が思いも寄らぬ事件に!
内容説明
転生にはルールがある。自分が転生すべきなのかどうかを第三者に判断してもらわなければならない。第三者は誰でもいいのだが、転生したい者は相手に自分自身のことを話して、その上で判断してもらうことになる。ミトラスでは、この第三者をトリガーと呼び、それを紹介するサービスを行っているわけだ。トリガーと転生希望者はメッセージを交換する。そしてトリガーが転生の時期だと判断したら、転生許可証を発行するのだ。金をトリガーに送るのは、現世に未練を残していないことの証明なんだそうだ。第3回ばらのまち福山ミステリー文学新人賞受賞作。
著者等紹介
一田和樹[イチダカズキ]
1958年東京生まれ。コンサルタント会社社長、プロバイダ常務取締役などを歴任後、日本初のサイバーセキュリティ情報サービスを開始。2006年に退任し、2009年1月より小説の執筆を始める。2010年、『檻の中の少女』で第3回ばらのまち福山ミステリー文学新人賞を受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
そのぼん
43
最後まで読んでみて、タイトルの意味が解りました。 ネット社会の暗部と人の心の闇が描かれていて、陰鬱な気分になりました。2012/05/04
ゆみねこ
23
タイトルの少女が誰のことだったのかは、エピローグまで気づかなかった。ネット社会に潜む暗部と人の暗部、悪意にちょっと凹む。新人さんとのこと、これからの活躍に期待大。PCに詳しくない私、ネットバンキングは怖くて手が出せない。ネット通販もいまだに不慣れで怖い。個人情報、ダダ漏れだとしたら恐ろし過ぎる…2012/05/18
まど
21
エピローグだけ雰囲気が違うし、この部分はいらないのでは?と思っていたら、島田荘司さんの解説でエピローグをほめていらしたのでびっくり。軽妙でテンポよく読めましたが、ものすごく怖いお話だと思いました。2012/02/02
の〜けん
20
ラストでタイトルの意味が分かって驚愕。ネットと執念は怖い。2015/04/08
roomy
20
人はここまで復讐にする機会を待ち続け実行することができるのだろうか。血のつながりがない寂しさからなのだろうか。彼女の場合そんなところは通り過ぎてしまったようだけど。面白く読んだが読後感は良くないな。エピローグでさらなるダメージを受けた。笑2012/10/17