内容説明
変態する変態助教授・増田米尊のストーキングフィールドワーク中、ターゲットの女性が公園のトイレで惨殺される。「唯一の」目撃者・増田の話が事実だとすれば増田以外に犯人がいなくなってしまうのだが…。そこへ増田の助手、変態ウォッチャーの千田まりが、なんと現場に落ちていたという「凶器」を持ってやって来る。ディクスン・カーの名作になぞらえた四つの事件―狂気に、変態数学者ならではの超絶思考で挑む。最凶のバカミスコンビ、降臨。
著者等紹介
鳥飼否宇[トリカイヒウ]
1960年生まれ。九州大学理学部卒。2001年に『中空』で第21回横溝正史ミステリ大賞優秀賞を受賞しデビュー(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
紅はこべ
46
タイトルにそんな意味があったとは。大笑い理系バカミス。でも本格している。各編のタイトルはカーに因んでいるが、ラストでポオも連想。2015/11/17
koma-inu
40
これは、掘り出しモノの面白い作品!変質本格の、連作短編集。密室などミステリ要素に、奇想天外思考の増田助教授のぶっ飛び推理!中学生レベルの下ネタは下品度が低く、安心して読めます。設定はバカミスですが、伏線やトリックは緻密でした。イチオシは最終話「四つの狂気」。前3作の事件を違う角度から見直し、更に最後にどんでん返しが。相沢さんの「medium」を思わせる、逆転劇でした(言い過ぎ?)。ぶっ飛びシリーズモノみたいなので、追いかけたいと思います。2024/08/12
ブルームーン
23
ジャンル的には「バカミス?」というやつ。知らないで読んだので、1話目で脱落しそうになりながらも、最後まで読んで、ちょっとしたどんでん返しに驚き。2016/11/13
くまちゃん
15
そんなバカな!って話ばかり。トリックは結構複雑なのに、変態助教授が興奮するだけで簡単に解いてしまう。が、最後の4話目でまさかの!!真剣に読むとバカをみるw2018/06/22
しろ
14
☆8 変態的刺激により脳が活性化される変態助教授と、その助教授のために暴走する女助手コンビによるバカミス。バカミスなんだけど、しっかりとミステリとして構成されているから悪くない読み心地。あるネタはさすがにわかってしまうけど、それ以上の変態的ネタもあるからいい四編。まあ、カーのミステリになぞらえる意味はなかったかな。とりあえずこの変態コンビが楽しかったし、飽きさせないミステリだったし、驚くポイントも好きだったので、いい意味でのバカミスだった。2013/04/30