ドン・フェルナンドの酒場で―サマセット・モームのスペイン歴史物語

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  • サイズ B6判/ページ数 301p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784562040254
  • NDC分類 935
  • Cコード C0098

内容説明

イギリスの文豪サマセット・モームが、スペイン文化の魅力を浮き彫りにした名著!黄金時代のスペイン―イグナティウス・ロヨラ、セルバンテス、エル・グレコ、そして無名の巡礼者と偉大な航海者の出会いのうちに、スペインの偉大さの秘密を見いだした傑作。

目次

第1章 ドン・フェルナンドの酒場で
第2章 イグナティウス・ロヨラの物語
第3章 イグナティウスの『精神の鍛錬』
第4章 スペインを書く
第5章 バレンシア風パエリャの味
第6章 ピカレスク小説の誕生
第7章 黄金時代のスペイン演劇
第8章 ドン・ファンとドン・キホーテ
第9章 エル・グレコとバロック美術
第10章 スペインの神秘主義―サンタ・テレサとルイス・デ・レオン
第11章 スペインの偉大さの秘密

著者等紹介

モーム,ウィリアム・サマセット[モーム,ウィリアムサマセット][Maugham,William Somerset]
1874~1965年。20世紀イギリスの代表的な小説家のひとり。最初医学を志したが、1897年に発表した『ランベスのライザ』以後小説に転じ、その後劇作で成功をおさめた

増田善郎[マスダヨシオ]
1928年、東京生まれ。東京大学文学部卒。東京大学にスペイン語圏研究を導入した(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー

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松本直哉

27
新世界の植民地で人を人と思わぬ暴虐のかぎりをつくす一方、国内ではそこから流れる富を背景に人間性の深奥を究める文芸が花開いたスペイン黄金時代の、ロヨラからセルバンテスに至る宗教・文学・絵画をめぐるエッセイ。エル・グレコについて、彼が同性愛だった可能性に触れ、そのせいで世界を見る目が狭くなり、真の天才の域に達しえなかったと、今なら物議を醸しそうなことを言うが、そういうモーム自身が同性愛だった。これは自己批判ないし自嘲でもあるのか。個人的には同性愛の人には異性愛の人には見えないようなものが見えていると思うのだが2020/02/23

Aminadab

26
1935年、改訂版1950年。後期のエッセイ。『要約すると』(1938年)の一部もそうだが、モームは特定分野を猛勉強して、その勉強の成果を短く要約して作品化することがある。ロヨラ、セルバンテス、ロペ・デ・ベガ、エル・グレコ、ルイス・デ・レオン等、スペイン黄金世紀の修道士を主人公にした小説を書こうと200冊以上もの本を読んだが作品は書けなかった、その取材の副産物だという。モームはスペイン文化自体は高く買っているのだが、随所で入れる容赦のないツッコミが心地よい。「ピカレスク小説はだいたいが退屈である」89頁。2023/12/30

俊太郎

2
スペイン歴史物語とあるが、モームのスペイン文化論といった感じで、若干物語風なのは冒頭のみ。エル・グレコ論をはじめ、モームの芸術の捉え方・考え方が興味深い。2017/12/02

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