内容説明
豊かな抒情性のなかに織り込まれた、先人たちの「よりよく生きるための叡智」。祖父母から孫へ、親から子へと語りつがれてきた言い伝えが、いま消え去ろうとしている。この情緒あふれる言の葉四九を厳選し、哀惜の思いを込めて綴る蘊蓄エッセイ。
目次
朝のクモは縁起がいいが、夜のクモは縁起が悪い
夜、爪を切ると親の死に目に遭えない
ミミズに小便をかけると、チンチンが腫れる
カラスが鳴くと、人が死ぬ
夜中に合わせ鏡をすると、魔が出る
夜、口笛を吹くと蛇が出る
七夕の朝に髪を洗うと、髪が美しくなる
敷居は踏んではいけない
茶柱が立つと縁起がいい
雷は臍をとる〔ほか〕
著者等紹介
黒塚信一郎[クロズカシンイチロウ]
東京生まれ。出版社勤務をへて図書の企画・編集事務所設立、多くの図書を企画・編集。『日本霊異記』に魅了され、古典や神仏に興味をもち執筆もはじめる。難解だと思われているものをポピュラーな形にして提供しようと心がけている(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
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ユウユウ
40
ちょっと羅列的にすぎる気もしますが、パラパラと読む分には面白かったです。色々な言い伝えがあるものですね。2016/01/04
Tadashi_N
23
言い伝えは、記紀や忌むべきことでできている。2022/01/15
とらじゃ
7
田舎で祖父母と共に育ったので、懐かしい言い伝えばかりだった。教訓的なものや、迷信もあるだろうが、やはり昔の人の言うことは聞いておいた方がいい。そう感じる体験はたくさんしてきた。是非語り継ぎたい内容だった。2015/12/25
くわずいも
2
迷信がどのような経緯で生まれたのか、そして今に残っているのかの解説本。聞いたことのある経緯もあれば、初めて知るものもあり、どれも面白かった。子供の頃は気にしてたけど、大人になってからは全く気にしなくなったのは、自然の変化や事象に鈍感になったからか…2016/09/20
りんご
1
面白かった!初めて聞く伝承だったり、知った話とは少しずれていたり、解釈違いだったり、そういうのも含めて楽しめる。触れられていなくて残念な由来なんかもあるけれど、間違いだとは思わないなぁ。そもそもが口伝だもの。昔はほんとうに八百万の、日常のどこにでもいる神と暮らしていたんだと実感。2017/12/11
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