将軍はなぜ殺されたか―豪州戦犯裁判・西村琢磨中将の悲劇

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  • サイズ B6判/ページ数 285p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784562038794
  • NDC分類 329.67
  • Cコード C0022

内容説明

マレーの虎・山下奉文のライバル西村中将は、戦後6年もたって、なぜ豪州マヌス島で処刑されなければならなかったのか…。オーストラリア人ジャーナリストが自国の意図的な冤罪裁判を徹底告発。

目次

最後の犠牲
生存者と被告
崩れたオーストラリアの主張
政治と英国植民地の裁判
米最高司令官の最後通告
司法によるリンチ
殺し屋を放免
ひどい文書隠滅
策略と操作
目撃者なき裁判
西村中将の証言
予定通りの判決
「捕虜をとるな、負傷兵を残すな」
書証に対する審問
反対意見を黙らせる
法務次官を避ける
終章

著者等紹介

ウォード,イアン[ウォード,イアン][Ward,Ian]
オーストラリア生まれ。1962年から87年までイギリスのデイリーテレグラフ東南アジア特派員。四半世紀にわたる記者生活のほとんどをこの地域の戦争特派員として過ごす。シンガポール在住

鈴木正徳[スズキマサノリ]
1949年、東京生まれ。東京大学教養学部教養学科卒。共同通信社大阪経済部、静岡支局、外信部、テヘラン支局長、シドニー支局長などを経て、メディア局編集部ディスク
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感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

ケイ

128
その人が何をしたのかで裁くのではなく、虐殺が非道に行われたことを許さず、その犯人を見つけてその罪を背負わせることが第一義となれば、裁判がとうてい正義に基づいて行われるとは思えない。その中で西村中将が有罪とされ処刑された。彼は有罪とは思えないが(記述によれば)、しかし、オーストラリア人が大量に殺害されたことに日本人が責任があるのであれば、彼も司令官として責任の一翼を担っていたと考えれば、彼は自らの状況を受け入れていたのではないかとも思えた。作者の責任感・使命感にひたすらに感服。 2019/05/03

金吾

19
戦犯裁判のイメージを掴むことが出来る一冊です。個人として何をしたかではなく、国家として負けたこと自体が罪になるのだろうと感じました。2022/02/24

鹿之介

1
A級戦犯の裁判は関心も比較的高く知られているだろが、BC級戦犯の裁判もいかに理不尽なものがあったかを示すものの一つ。 ちなみに本書の主要な登場人物ではないが、ベン・ブルース・ブレイクニー弁護士がA級戦犯裁判だけでなく、BC級裁判に対しても日本側への貴重な助言者であったことは本書で初めて知った。2022/02/19

のらねこ

0
マレー半島攻略作戦で山下大将と共に勇名をはせた西村中将。彼が「華僑虐殺」という容疑で裁判にかけられた課程を、オーストラリア人ジャーナリストが詳細に調査したもの。「BC級戦犯」「靖国論」などで語られている、裁判という名目で戦勝国が行った報復を知ることが出来ます。不思議とBC級裁判に関しては話題にならないんですよね……。 虐殺命令を否定し続けた結果の死刑とオーストラリアの復讐心を知る一冊。2005/09/25

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