内容説明
百年戦争にゆれる中世ヨーロッパ。エドワード黒太子の下に実在した“白衣隊”をモデルに、シャーロック・ホームズのコナン・ドイルが描きあげたいくさとロマンスの歴史エンターテインメント。若き従騎士アレイン、力自慢の野生児ホードル・ジョン、名射手エイルワードら白衣隊の面々は、騎士道の精華ナイジェル卿に率いられ、フランスとの戦いへと旅立つのだが…。
著者等紹介
笹野史隆[ササノフミタカ]
1946年、釧路市生まれ。横浜市立大学文理学部卒業。日本シャーロック・ホームズ・クラブ会員
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
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林檎依存症
9
背教者として修道院を追い出された大男ホードル・ジョンと時同じくして、幼い頃から修道院で過ごした若者・アレインが、一年間の俗世見分に出発した。行く先でたまたま再会した二人は、陽気な射手エイルワードと出会う。彼は二人を"白衣隊"に勧誘するが――。前半は旅物語。生真面目なアレインをはじめ、他二人もいいキャラしてる。モード嬢とのやりとりも可愛らしい。朴念仁×ツンデレかと思いきや…アレインってば言うことはちゃんと言うのね!けど、騎士のあれこれが難しくて…。ヨーロッパの歴史とか地理を知ってたらもっと楽しめたのかな。2013/10/02
星落秋風五丈原
5
「ナイジェル卿の冒険(上下)」の続編である。 出版順でいくと、こちらが続編だそうだが、先に「ナイジェル卿の冒険(上下)」 を読んでおいても、支障なく、十分楽しめる。 私は、「あの危なっかし気なナイジェル郷が、年取って少しは落ち着い た人物になったのだろうか?」と期待していた。 もちろん、そんな穏やかな人生は彼には似合わなかった。年を取ったとはいうものの、騎士同志の戦いには血が騒ぐし、 結婚する前は知性を秘めた女性だった妻がなんというか、どっしり して中年の貫禄を漂わせているし。2006/04/24
内間悠介
3
非常に丁寧に描かれた中世の騎士の世界。教会で育った主人公のアレインが兄を頼りに旅を始める所から、従騎士となりフランスへの戦争に巻き込まれていくお話。とかく中世世界が丁寧に描かれ、物語に引き込まれていきます。ヒロインがツンデレなお嬢様なのが時代を先取りしており読み易いと思います。2013/07/05
韓信
2
百年戦争を舞台に、エドワード黒太子旗下の傭兵隊「白衣隊」の活躍を描く、ドイルがホームズよりも愛した歴史小説。修道院あがりの実直な従騎士アレイン、力自慢の巨漢ジョン、女好きの名射手エイルワードら好漢たちが、騎士道の精華ナイジェル・ローリング卿の下に集い、海を渡りフランスからカスティリャまでを股にかけて大冒険!馬上槍試合、デュ・ゲクランとの邂逅、寡兵での孤立無援の戦と、血沸き肉躍る騎士道物語であり、考証に基づき乞食から騎士に至るあらゆる階層の人々や、当時の食事、武装、習俗までをいきいきと描いた歴史大作でもある2019/07/29
manolya
2
コナン・ドイルによる中世を舞台にしたエンターテイメント小説。修道院育ちのアレインが、二十歳になり父の遺言にしたがって世に出て仲間とめぐり合い、恋を知り、白衣隊に入ってフランスに遠征にいくまでの顛末。娯楽に徹して書かれており、生真面目な主人公とお嬢様とのあれこれはお約束な展開てんこ盛りで読みながらにまにますること頻り。ただ、騎士道云々のくだりはあまり興味が持てず、そちらに重心が移ってからは集中力が落ちて中々読み終えることができませんでした。下巻も読むかは悩み中。2013/01/29
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