内容説明
慈愛と寛容の季節―クリスマス。そんな季節にもシャーロック・ホームズとワトソンのいるベイカー街221Bに依頼人は訪れてくる。仇敵モリアーティ教授に脅迫される老教授や「三人の幽霊が出るんです」と言ってくる男、クリスマス・ツリーの木がすり替わったと主張する親子など、さまざまな謎をあざやかに解き明かしてゆく珠玉の十四編。現代ミステリの名手たちが書き下ろしたホームズ・パスティーシュの傑作集。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
Die-Go
46
図書館本。一人シャーロック・ホームズ祭り第22弾。様々な作家によるクリスマスにまつわる事件のパスティーシュ短編集。クリスマスにホームズと言うとあまり似合わないような感じがするが、そこはそれ、なかなかに凝った趣向があり、楽しめた。様々な作家によるだけあって個性が出るかと思いきや、やはり聖典を大事にしてるのが窺え、古き良きホームズを味わうことができた。★★★★☆2017/09/24
鐵太郎
36
ホームズはクリスマスを祝ったのか、というと原典ではそういう記述は見つかりませんが、このシーズンだからこそのほっこりしたエピソードはあります。ではクリスマスに絞ったホームズの物語ばかりあってもいいよね、というホームズ・パスティーシュ短編集。初夏に読み直すのはちょっと季節はずれだけど、楽しめました。ディケンズのあのお話がらみが二つ入っていたのが面白い。そうだね、こういう正統派のパスティーシュってやっぱり素敵。2020/05/08
本木英朗
25
世界一の名探偵ことシャーロック・ホームズの贋作短編集のひとつである。俺は今までに1998年・2006年・2012年と3回読んでいて、今回で4回目である。慈愛と寛容の季節――クリスマス。そんな季節にもホームズとワトソンのいるベイカー街221Bに依頼人は訪れる――という言葉そのものだよね、うん。仇敵モリアーティ教授はじめたまたまな人物たちと、ホームズ&ワトソンの名推理がよかったです、はい。大満足でした。またいつか5回目に挑戦かな、ウフフ。2023/02/21
ごへいもち
18
正典みたいにすっきりしたものはないのかなぁ、ツッコミ所があっても、エンタメなんだから2023/05/31
ホームズ
12
エドワード・D・ホックとレジナルド・ヒル以外は聞いたことがない作家ばかり。全体的にはそれほどレベルの高い作品集ではないのかな~。クリスマスの話に限定されているのでネタも『クリスマス・キャロル』でかぶっていたりするしどれもあまり上手くからめてるとは言えなかったし。2012/04/16