内容説明
砂漠にそびえ立つ逆ピラミッド型の宮殿。そこで起こる不可思議な事件。密室と化した宮殿内の「動物園」で、二人の人間が死んでいたのだ。死体で発見されたのは宮殿に住む君主と彼のボディガード。一見、たがいに殺し合ったかに見えたのだが…。ハイジャック犯の女テロリスト、特殊な言語体系と習俗のなかに生きる沼地の民。砂漠の遊牧民、そして「言葉」を理解する猿…。真実と混沌があらゆる「毒」となって、舞台へ、そして読者へと降りそそぐ、奇想の「本格」ミステリ。ゴールド・ダガー賞二年連続受賞作家が描き上げた傑作長編。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
mhsr
8
麻耶雄嵩の解説目当てに読了。作品自体はとても難しく、読み辛い。言語学がテーマの一つなので、翻訳が難しいというのもあるのだろう。作り上げられた奇妙な世界で本格推理を展開する作風は、確かに麻耶雄嵩に影響を与えているのがわかる。難解だが興味は持てるので、もう少し他の作品も読んでみたい。2018/02/19
らりぃ
2
前半のスラップスティックな描写にはやや辟易したが、後半の沼族のところはのめり込んだ。ただ、ミステリとしては、要素が派手なわりに演出が淡白すぎる気が。2009/05/27
siva
1
ミステリだが舞台が特殊。砂漠の中のスルタンの宮殿、沼に住む独自の文化を持つ未開部族。宮殿内の動物園で動物の世話をしながら研究を続ける心理言語学者に女テロリスト・・言語学の説明とアラビア語や沼人の独特の言い回しに疲れた。ラスト尻切れトンボな印象。2013/11/04
kanamori
0
☆☆★2013/09/29
てっちゃん
0
1999年1月30日に読了