内容説明
中東の独立を守るために…共産主義革命を実現するために…イギリスの上流家庭に生まれながら、それぞれの信念を貫き、祖国を売った父子。そこに流れるのは裏切りの血なのか、それとも理想への道を突き進まずにはいられない男の熱い血潮なのか…「アラビアのロレンス」と肩を並べる父、セント・ジョン・フィルビィ、現代史上、もっとも注目すべきスパイと呼ばれ、スパイ史上に輝かしい足跡を残した息子、キム・フィルビィ。二重スパイと呼ばれた父子の、けっして知られることのなかった実像を鋭く描き出す感動のノンフィクション。
目次
その系譜 1855~1915年
名声を求めて 1917~1919年
反乱 1919~1924年
裏切り者 1924~1932年
宮廷にて 1930~1934年
幼い息子 1932~1934年
ロックハートとハウスホーファー 1934~1939年
戦争 1939~1940年
二重スパイ化工作 1940~1942年
戦時軍事情報機関XB 1941~1944年〔ほか〕