内容説明
西回り航路による東洋世界到達を志し、知らずして「新世界発見」の大事業をなしとげた大航海者コロンブス。100点を越える豊富な図版とともに、その波瀾に満ちた生涯を生き生きと再現。ピュリッツァー賞に輝く『大洋の提督―コロンブスの生涯』の待望の普及決定版。
目次
第1章 コロンブスの船出
第2章 ポルトガルへの航海
第3章 大事業計画が生まれる
第4章 王たちとの取り引き
第5章 第1回航海の準備
第6章 大西洋を初めて渡る
第7章 アジア、それとも…
第8章 帰りの航海
第9章 勝利のとき
第10章 アメリカへの第2回航海
第11章 カリブ海沿岸の探訪
第12章 最初の植民地
第13章 キューバ探検
第14章 地獄のエスパニョラ島
第15章 アメリカへの第3回航海
第16章 もうひとつの世界
第17章 蚊の提督
第18章 大いなる航海
第19章 ベレン
第20章 ジャマイカに孤立して
第21章 故郷で死を迎える
補遺 第1回航海のコロンブス書簡
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
ピオリーヌ
2
同じ大航海者シリーズのヴァスコダガマと比べると毛色が全く違う。現著者は、コロンブス好きが高じて研究の道を選んだばかりか、大西洋を船で横断してしまうほどの人物。全てにコロンブスへの深い愛情を感じる。それだけにより読みやすい本となっている。2018/10/13
ユーディット
1
船に乗りたくなる本。コロンブス新大陸発見(というのは当然西洋文明からの見方だが)500年を記念してハーバード大学コロンブス探検隊が、実際の航路を経験したのちに書かれた歴史書だけあり、航路が実に詳しく、南国や海の鮮やかな印象が残る。いかにコロンブスが偉大な航海者か船に乗る者なら分かる、という見地から書かれているので、コロンブスと対立した人は皆悪者になっているが、感動的なエピソードなどもしばしばで読み易い。2016/04/28