内容説明
極端な低国力であった我が国は伝統的に精神力を戦力の重大要素としてきた。…明治・大正・昭和の軍部の歴史を振り返り、大本営兵站関係の参謀としての体験に基づき国力・戦力を数量比較。無謀な戦争指導の実態を解明する。
目次
第1章 日露戦争の勝利が日米開戦の原点となった
第2章 明治40年(1907)の国防方針の決定が、統帥と政務、陸軍と海軍との確執不一致の芽となった
第3章 明治40年から昭和5年にいたる四半世紀は、富国強兵ならぬ貧国弱兵にとどまった
第4章 昭和動乱と昭和2年の金融恐慌
第5章 満州事変、日本は歴史の分水嶺に立つ
第6章 支那事変は拡大、長期泥沼化へ
第7章 対米英戦争は避け得たか
第8章 ドイツに惚れすぎた、特に陸軍は
第9章 緒戦大成功なれど翌17年3月早くも戦争指導に大きな戸惑い
第10章 ミッドウェー海戦に惨敗しその前途まさに暗澹
第11章 ガダルカナル島の攻防に敗れて窮地に陥る
第12章 「夜郎自大」の思い上がり、国家総力戦に国力そっちのけの作戦では勝利は無かった
第13章 対米戦争3年目に入って負け戦ばかり
第14章 ソ連と第2次世界大戦
第15章 負け続けて4年目ついに我敗れたり