内容説明
私は、テレビを見ない。見る人の世界と見ない人の世界が「全体の世界」なら、私は「半世界」に生きている。人は、両方にまたがって生きることはできない―。日常のふとした出来事から、巧みな思索と語り口に導かれ、思わぬ結論に至って驚く、考える楽しみ―哲学的エッセー。
目次
半世界に生きる
ヘクトパスカル
めしを炊く
春霞のなかのモンテーニュ談
芭蕉塚に詣でる
古稀
人生のフィナーレ
『ブッダのことば』
乙丑の春
和光同塵
関東大震災60年
色紙攻め
書債
熊野往還
脚、脚を憫む
偶然のあとさき
疏水の桜
いま、なぜ、楠木正成なのか?
「眼だけの人間」の証言
世界を見る眼の新しい次元
13日の金曜日、仏滅、三隣亡