内容説明
文化大革命の燃え上がる初期の1966年8月、熱狂的な、若い紅衛兵の一団が、五十一歳になる、元国民党政府外交官の未亡人、鄭念とその愛する娘、梅平の住む、洗練された居心地の良い上海の家に乱入し、破壊と略奪の限りを尽くす。数週間後、鄭念は逮捕され、第一拘置所におくられる。彼女は、そこでその後の六年以上を、独房の幽閉生活の迫害と耐えねばならなかった。この本は、彼女自身が、この痛ましい時代とその後を回想して記した、人間の真の強さを伝える、感動的な物語である。クリストファー賞受賞。
目次
1 魔女狩り
2 嵐の前の静けさ
3 紅衛兵
4 自宅軟禁
5 独房
6 取調べ
7 一月革命と軍事管制
8 党内の派閥
9 続く迫害