内容説明
マザーグースとは“イギリスやアメリカの子供達の間で、古くから口誦によって伝承されてきた童謡”のことです。2千以上もあるマザーグースは、遊戯だけでなく、昔からの伝統、習俗、俗信、迷信なども伝え、季節感、年中行事とも深くかかわっています。本書は歳時唄と呼ばれる一群を、それも特に年中行事に関するものを取り上げ、イギリスの子供達とどんなに深いかかわりをもっているか、その一面を示してみることにしました。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
しろ
6
☆5 生活に根ざして歌い継がれるマザーグースはもはや文化。イギリスの年中行事に関係したマザーグースの歌を、各月ごとに原語の歌詞と翻訳歌詞つきで紹介していた。マザーグースは山ほどあるだけでなく、それぞれが生活と結びついていて、伝説や迷信などを残す役にも立っている。本書では、年中行事関係(そのほとんどが聖人を讃えるもの)のマザーグースだから、イギリスの文化の一端が見えた気がした。知らないものばかりで、マザーグース入門というよりは文化におけるマザーグースを学ぶものだと思う。マザーグース関係の本はまた読みたい。2012/03/05