出版社内容情報
日銀考査を中心に、中央銀行の金融機関健全性維持政策を初めて体系的かつ具体的に論じた画期的な労作。最後の貸し手機能、日銀考査の意義と限界など、中央銀行のプルーデンス政策のあり方に一石を投じる問題提起の書である。
日銀考査の実態や歴史的な経緯なども含まれ、金融研究者のみならず金融機関経営者、実務担当者にとっても必読の書といえよう。
目次
第1章 金融監督・検査の効率化と日銀考査―日銀考査は必要か
第2章 欧米諸国の中央銀行考査を巡る動向
第3章 中央銀行とLLR機能
第4章 中央銀行による金融機関考査は必要か―その批判的検討
第5章 日銀のリスク管理重視考査
第6章 バブル経済とリスク管理重視考査の限界
第7章 日銀法の改正、早期是正措置の導入と日銀考査への影響
第8章 これからの日銀考査(総括に代えて)―制度的限界下での日銀考査の役割
補論1 日銀考査の実態
補論2 変遷史にみる日銀考査の位置づけの形成
補論3 金融機関の破綻と公的資金の導入
著者等紹介
熊倉修一[クマクラシュウイチ]
1977年東京大学経済学部卒業、日本銀行に入行。1992年考査局調査役。1995年札幌支店次長。1998年考査役。現在、金融研究所企画役。武蔵大学博士(経済学)。この間、東京外国語大学大学院客員教授、武蔵大学経済学部非常勤講師などを歴任。研究領域:中央銀行論、金融機関経営論、金融論(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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