内容説明
わが国では戦後増加を続けてきた小売商店数が、1982年の172万店をピークに減少し始め、現在もその減少は止まっていない。このように、わが国では商店数減少時代が1980年代の中頃から始まったが、ヨーロッパ各国では中小店の減少と大型店の急成長が1960年代から始まっていた。そして、次第にその状況が深刻になるにつれて、流通の商品供給機能の低下と、国民の生活の質低下に対する問題意識が形成されていった。本書はこの時期を中心に、ヨーロッパ諸国の流通構造の変動を商業統計などによって把握し、そこから生まれた諸問題について行われた議論と公共政策的対応をまとめたものである。
目次
第1章 ドイツ小売業の構造と変化
第2章 ドイツの卸売業
第3章 ドイツの街づくりと小売業政策
第4章 イギリスの小売業と卸売業
第5章 北欧の食料品店維持政策
第6章 フランスの小売業と流通政策
第7章 日本の流通構造の変化
第8章 中小小売商の組織化問題
第9章 中小商業問題と小売ネットワークの弱体化
著者等紹介
横森豊雄[ヨコモリトヨオ]
1952年生まれ。専修大学大学院経済学研究科博士課程単位取得、スターリング大学客員教授、専修大学教授をへて、現在長崎県立大学大学院教授。中心市街地活性化推進室「市町村の中心市街地活性化への取組みに対する診断・助言事業」委員会委員長。経済産業省中心市街地活性化室「中心市街地活性化の診断・評価事業」検討委員会委員長。経済産業省産業政策局委託「商業・工業統計とGIS(地理情報システム)の高度利用に関する調査研究」委員会委員長。全国商店街振興組合連合会「商店街マネジメント推進事業」委員会委員長。中小企業庁制作ビデオ・CD「英国のTCM活動」全3巻解説・監修・執筆など
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