出版社内容情報
さまざまな分野で「物語」の有用性が注目されており、小社では、『経営事例の物語分析』( 田村正紀著)も高く評価されている。
本書は、さまざまな切り口で物語の研究に取り組み、そして、物語を生成する情報システムの開発を目指す3人の著者が、その前提となる、多様な形式を取りうる物語を統合的にモデル化・システム化するという観点からの理論の構築、物語の構成要素や受け手の認知などについての分析、そして、ドキュメンタリー、ノスタルジア、広告映像などを含む具体的な物語のコンテンツを生成するシステムの試みを紹介する。
物語についてこれまで広く行われてきた主観や解釈に基づいて行われてきた分析と、統計学的な言語処理に基づく分析の双方の知見を踏まえ、研究をまとめている。
まえがき
第1章 物語の枠組み
第I部 理論編
第2章 物語と人間/社会/機械
第3章 物語の分解から合成へ
第4章 切断技法と物語
第5章 社会コミュニケーションによる物語生成
第6章 体験としての物語
第II部 分析論
第7章 映像認知方略の可能性
第8章 映像からストーリーを認知すること/しないこと
第9章 広告映像の構成要素・構造分析
第10章 広告映像のイメージ・反応分析
第11章 歌舞伎に向けて(1)
第12章 歌舞伎に向けて(2)
第III部 生成論
第13章 統合物語生成システム
第14章 ドキュメンタリーとノスタルジア生成
第15章 広告映像の生成システムの開発
第16章 外部への物語生成または芸能情報システムに向けて
第17章 内部への物語生成または私物語に向けて
小方 孝[オガタ タカシ]
著・文・その他
川村 洋次[カワムラ ヨウジ]
著・文・その他
金井 明人[カナイ アキト]
著・文・その他
目次
物語の枠組み
第1部 総論・理論(物語と人間/社会/機械―多重物語構造から人間/機械共棲系へ;物語の分解から合成へ―見える物語と見えない物語;切断技法と物語 ほか)
第2部 分析論(映像認知方略の可能性;映像からストーリーを認知すること/しないこと―認知的リアリティの発生要因;広告映像の構成要素・構造分析 ほか)
第3部 生成論(統合物語生成システム―メカニズムからコンテンツへ;ドキュメンタリーとノスタルジア生成;広告映像の生成システムの開発 ほか)
著者等紹介
小方孝[オガタタカシ]
1958年、神奈川県生まれ。1983年、早稲田大学社会科学部卒業。1983年~1990年、(株)シーイーシーなど民間企業でAIその他のソフトウェア開発に従事。1992年、筑波大学大学院修士課程経営・政策科学研究科経営システム科学専攻修了。1995年、東京大学大学院工学系研究科博士課程先端学際工学専攻修了。博士(工学)。1995年~1997年、東京大学先端科学技術研究センター協力研究員。1997年、山梨大学工学部電子情報工学科助教授、1998年、同大学同学部コンピュータ・メディア工学科助教授、2002年、同大学大学院医学・工学総合研究部助教授を経て、岩手県立大学ソフトウェア情報学部教授
川村洋次[カワムラヨウジ]
1960年、和歌山県生まれ。1983年、東京工業大学理学部卒業。日本電気(株)を経て、1998年まで(株)三菱総合研究所に勤務。1999年東京大学大学院総合文化研究科博士後期課程単位取得退学。大阪経済法科大学経済学部助教授、近畿大学経営学部助教授を経て、近畿大学経営学部教授
金井明人[カナイアキヒト]
1972年、神奈川県生まれ。1995年、東京大学教養学部基礎科学科第二卒業。1997年、東京大学大学院総合文化研究科広域科学専攻修士課程修了。2001年、東京大学大学院総合文化研究科広域科学専攻博士課程単位取得退学。2001年~2004年、山梨大学工学部において日本学術振興会特別研究員(PD)。博士(工学)。2004年、法政大学社会学部専任講師。2006年、同大学社会学部助教授。2007年、同大学社会学部准教授を経て、法政大学社会学部教授(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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