出版社内容情報
日本は世界でも有数の地震帯に位置しており、今年も年初に能登半島地震に見舞われ、今後も同じような規模の地震が発生するものと予測されている。
このような中、これまでほとんど明らかにされてこなかった東日本大震災、また復興に際して、政府や企業がどのようなディスクロージャー（情報公開）を行ってきたか、また、それが社会や金融市場にどのような影響をもたらしたのか、計量的手法を援用しながら、その影響を検証する。
さらに東日本大震災による福島第一原子力発電所の原子力事故の経済的、社会的な帰結として、原子力の会計制度を論じ、未曽有の巨大災害であった東日本大震災の直後およびその後のディスクロージャーと経営行動、またそれらの経済的な帰結をアーカイブとして残し、巨大災害時のリスクコミュニケーションの教訓として、実証的および理論的な見地から日本の地震リスクに対する企業や政府の対応と準備に必要な基礎的な資料を提供し、将来の巨大災害の備えとすることを目指している。
ＩＲ関係者はもちろん、市場関係者やリスクコミュニケーションに携わる方に有用。
内容説明
巨大災害に関する企業や政府のディスクロージャーが資本市場や経営行動に及ぼす影響を明らかにする。東日本大震災のディスクロージャー、経営行動および経済的影響を実証的かつ理論的な見地からアーカイブとして残し、日本の地震リスクに対する企業と行政の対応に必要な基礎的資料を提供する。
目次
巨大災害のディスクロージャー
第１部 巨大災害のディスクロージャー（福島第一原子力発電所事故のディスクロージャーと株式市場；東日本大震災に関するディスクロージャーの実態；東日本大震災後の回復状況に関する非財務情報の分析；東日本大震災に関するディスクロージャー行動；東日本大震災が銀行の貸倒引当金に与えた影響；東日本大震災と経営者の業績予想開示行動）
第２部 巨大災害と資本市場（平成２３年（２０１１年）東北地方太平洋沖地震直後のディスクロージャーと株式市場の反応
東日本大震災と決算短信公表後の株価ドリフト
東日本大震災と信用リスクの分析
変換ベータ分布を用いた地震デリバティブの評価理論
東日本大震災と原子力発電のディスクロージャー）
著者等紹介
薄井彰［ウスイアキラ］
早稲田大学商学学術院 教授（本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです）
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