出版社内容情報
新しく作られた製品が廃棄される際、それを再資源化して活用する静脈産業や市場が成立するためには「再生の経済」が確立されている必要がある。
本書は、使用済自動車の再資源化を事例として、社会的費用の私的費用化というCSR(企業の社会的責任)の考え方と、そこに求められる経営哲学や戦略を追究。
「再生の経済」が成立する社会の実現を目指す。
粟屋 仁美[アワヤ ヒトミ]
著・文・その他
内容説明
使用済自動車再資源化の産業や市場の限定合理性を、CSR、戦略、哲学の視点より経営学的に考察。変遷するビジネスの中で不変の価値観を提起する。
目次
第1章 「再生(資源循環・市場創造)の経営」の提案
第2章 新制度派経済学と環境ビジネス
第3章 自動車産業の市場の失敗と使用済自動車の再資源化の現状
第4章 経済学的費用と資源の最適分配
第5章 資源有効活用とCSR
第6章 社会的課題と経営哲学
第7章 市場創造と法制度
第8章 自動車解体事業の戦略―静脈のスタート地点
第9章 静脈市場の付加価値創造―静脈と動脈の接点と逆有償
第10章 再生(資源循環・市場創造)の経営―矛盾と不変であるもの
著者等紹介
粟屋仁美[アワヤヒトミ]
経営管理学博士(立教大学)。専門はCSR(企業の社会的責任)論、経営戦略論。自動車メーカー勤務、比治山大学短期大学部准教授を経て、敬愛大学経済学部経営学科教授。経営哲学学会常任理事、ビジネスクリエーター研究学会常任理事、広島市環境運営審議員など。『CSRと市場―市場機能におけるCSRの意義』(立教大学出版会、2012年)は日本経営会計学会学会賞(著書の部)受賞。その他論文多数(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。