内容説明
クラシック音楽鑑賞の道しるべ。作曲家のエピソードから音楽用語の解説まで、読みやすく書かれた音楽史。
目次
ロマン派の音楽
オペラと交響曲とのあいだ
ヨーロッパの音楽
現代への入口
未来の音楽
著者等紹介
ヘルツフェルト,フリードリヒ[ヘルツフェルト,フリードリヒ][Herzfeld,Friedrich]
1897年、ドイツ、ドレスデンで、音楽に造詣の深い父親の元に生まれる。少年時代からオルガニストとして活動するが、第一次世界大戦中、毒ガスの後遺症のため演奏家への道を断たれる。大学で作曲を学び、指揮者となったのち、1930年に執筆活動に転身
渡辺護[ワタナベマモル]
1915年、東京生まれ。東京帝国大学美学科卒、東京大学文学部名誉教授。『現代演奏家事典』で第10回毎日出版文化賞受賞。2007年死去(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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白義
12
上巻と比べると語らなければならない人物は多く、にも関わらずバッハといったレジェンドに比べると評価が確定していないためやや駆け足だが、ロマン派からワーグナー、ヴェルディという両巨頭を経て綺羅星のごとき現代音楽家たちに触れ、アメリカのジャズにまでたどり着く勢いは気持ちいい。ラストは電子音楽の生み出す可能性と宇宙時代の音楽の到来について語るSF的な一章で燃える。ピアピア動画で語られるようなボカロの未来もこの章から構想できるかもしれない。読みやすさと面白さを両立した音楽史の名著2014/01/20
shiki30
0
上巻に比べ、しっかり触れられているのはシューベルトとヴェーバーくらいと、個別的な内容はかなり薄くなる。その分下巻の読み方としては興味の領域を広げる手がかりを広げていく、という感じになった。無論面白くなくなるということはなくて、例えばオーケストラ曲と室内楽曲くらいしか知らない私のような人間には、オペラの作曲家たちの果たした貢献などに関する項目は、自分の狭いクラシック音楽観への新しい地平を見せてくれた。2016/02/03
qoop
0
本書で散見されるように上演回数で評価するというのは一面で正当な気もするが、そもそもクラシックの評価基準が19世紀以降のドイツ音楽中心主義にあると感じる為、それってどうなの?と思わないでもない。評価基準って難しいな。本書の題名〈für die Jugend〉を〈わたしたちの〉と訳す音楽史的センスは、デフォルトであり続けるのだろうか。読み易く、興味を惹かれるエピソードをコンパクトにまとめているのは◎。2011/11/10
バカハツ五郎
0
さらりと西洋音楽史をなぞったという感じであるが、それなりに分かりやすい本だった。最後はJAZZで閉めるところなども渋い。2010/08/08