内容説明
多くの作家に愛され、数々の名作を生み出す影の力となった、すてきなホテルのすてきな物語。創業者をはじめ支配人たちが語る作家たちの素顔を通して、50年にわたる文壇の一面を浮き彫りにするとともに、特別なホテルを目ざすスタッフたちの情熱を描く。
目次
清楚な雰囲気
小さなホテル
本館三十五室、新館四十室
モーツァルトの小曲
心に沁みるサービス
マニュアルは大嫌い
怒る人
この社長となら
自前の社員
寡黙の人〔ほか〕
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
川越読書旅団
20
千代田区神田駿河台の高台に佇む、これまで数多くの作家に愛され、また現在も愛され続ける山の上ホテル。新館の創設、館内のレイアウト変更、そして新しく集う従業員、そんなホテルの変遷にも決して志を削がれることなく貫かれる創業者吉田俊男氏のホテル哲学。そんな揺るがぬホテル哲学に根ざして経営されるホテルとその従業員の50年が、直木賞作家である常盤新平氏によって描かれる良作。2023/10/21
go
4
人の温かみを感じるような気がした。一度泊まりたかったが、高いのでグズグズしているうちに閉館になってしまった。コロナ禍の少し安い時にでも泊まりに行けばよかったな。常盤さんの文章も気持ちがいい2025/03/25
調“本”薬局問悶堂
3
挙式前に読めばよかったかな?素敵な本だった。 やっぱり、ある程度続く会社の創業者ってすごい。仕事はやっぱり人だな、と思う。 この人に付いていきたい、この人と働きたいと思うかどうか。その人が“ジンザイ”を人財と思うかどうか。 どんなにワンマンでも、筋さえ通っていれば人は付いてくる。その人が人を信じれば人は信じてくれる。 昔の山の上ホテルはどんなだったのだろう。 池波正太郎も、三島由紀夫も、山口瞳も、みんなが素敵だと思うホテルの印象は、私たちが気に入った部分と同じだった。 《2020年7月 登録》2013/09/25
huchang
2
作家のカンヅメ宿でもあるのに評判が良いので、泊まってみたことがある。調度や内装は値段のわりにいいけど、普通のホテルやんな?と思ったのを覚えている。時代背景考えると、星のつくホテルか旅館かしかない頃に、手頃な値段で趣味のいいサービスがあるホテルなんて、他にはなかったんよな…と思い至り、今度東京遠征する時は、何泊かしてみよかなと。丁稚奉公の時代のボスで初代でしかも成功した人というのは、たいがいこんなん。今の時代、ただただ紙一重のとこでヤバいが、ついていきます!て言いたくなる魅力がある。2022/08/10
虎ボルタ
2
山の上ホテル、泊まってみたいですね。でも、内容的には読むのしんどかった…。2015/04/03
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- 和書
- 感動、