内容説明
顔を描く人、描かれる人、その仕上がりで笑う人。
目次
1 似顔絵修行(記号としての似顔;似顔絵第一歩;西遊記;大学時代;スタア・カリカチュア;ライトの時代・企業と似顔)
2 似顔絵あれこれ(ご当人の反応;「週刊サンケイ」の頃;似顔絵も齢をとる;アドリブで描く;絵だからできること;人間以外の似顔;似顔絵で遊ぶ;いろいろな試み;自分を描く・自分が描かれる)
3 似顔絵を考える(似顔絵と肖像画;分析と批評;名人たち;外国の名人たち;似顔絵にコツはあるか)
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
sawa
7
★★★★☆ 和田誠の「似顔絵」に関するお話。小学生で描いた初めての似顔絵、似顔絵に興味を持たせてくれた小学校の先生、清水昆に憧れて「似顔」を描き出した中学時代、クラスの友達の似顔絵を描きまくった高校時代…。図版も豊富な所がとてもいい。高校の先生達の似顔絵で作った時間割がすごい。作家の似顔絵論や、他の画家の似顔絵についても触れられていて興味深かった。シンプルな線で、あんなにそっくりな似顔絵を描けるのは「レイアウト」によるためらしい。似顔絵以外の絵も大好きです。2013/07/11
tama
6
図書館本 まずは和田さんの絵や文章が好きなので。内容は先輩や同時代人や外国の人の作品も沢山。残念なことに「絵」が主体で扱われていないので、モノクロが多かったり小さかったり。でも、かなり佳いペースで読み進められました。完全フリーハンドで書いた平行法3D画は凄い。記憶に残った言葉「新しい線を求めたんです。・・・左手だとうまくは描けないんだけど、いい線になる可能性もあると思って。”うまい”と”いい”とは違うでしょ」 こういう人だから、和田さんが好き。2013/07/30
たなかはん
5
追悼の気持ちを込めて、本棚から引っ張り出して二読。 学生の頃に書いた先生のが似顔絵でつくった時間割表は楽しいアイデア。その他にも影響を受けたイラストレイターや、盟友のことが、平易な文章で語られていて、読みやすい。 著者の似顔絵は、シンプルな線で簡単そうに書かれているのに似ている。けれども簡単には真似ができない。 アートでも文章でも、人の心に届くものってそういうものなんでしょうね。 2019/10/15
Yoko Yamaguchi
4
和田さんといえば、毎日新聞日曜版読書欄のイラストなんかで有名ですが、このシンプルなラインで似せてくるところとかがとても好きなイラストレーターです。似顔絵を書き始めたきっかけや今まで書いてきた作品の解説などご本人が語っています。この人、エッセイもうまいんだよなぁ。そして奥様はレミ!息子はトライセラトプス! 楽しい家庭でしょうね。2014/01/16
そとは夕焼け
2
描きたくなって似顔絵を描いてみたけど、難しいものです。 好きをぶれずに続けて仕事にできたのは羨ましいし凄いなあ。 和田さんが最初に思いついたのではありませんが、似顔絵の時間割が遊び心があっていいアイディアだなと思いました。 和田さんの絵は描かれた人に魅力があるんだろうなあと思わせるので好きです。和田さんの絵だから読んだ本もちらほら。 水丸さんの村上春樹も好きです。エッセイと相まっていい味でてるんだよなあ。 会話口調で書かれているので時々読み取りにくかった。2013/08/15