内容説明
「ローマ」「フィレンツェ」「ヴェネツィア」―この三つの小さな都市論を読むだけで、読者はジンメルの細やかな観察と透徹した認識に、西欧知識人のひとつの完成した姿を見て取り、快い刺激を受けるだろう。具体的な事物に沈潜し、そこに芸術の本質を見出すジンメル芸術論の白眉。
目次
ベックリンの風景画(一八九五年)
ローマ(一八九八年)
シュテファン・ゲオルゲ(一九〇一年)
額縁(一九〇二年)
レオナルド・ダ・ヴィンチの晩餐図(一九〇五年)
フィレンツェ(一九〇六年)
ヴェネツィア(一九〇七年)
第七の環(一九〇九年)
芸術のための芸術(一九一四年)
カリカチュアについて(一九一七年)
肖像画の問題(一九一八年)
著者等紹介
ジンメル,ゲオルク[ジンメル,ゲオルク][Simmel,Georg]
1858年生まれ。ユダヤ系の出自と青年期の社会主義への接近ゆえにアカデミズムでの地位は低く、晩年にいたってようやくシュトラースブルク大学教授の地位を得る。近代社会における個人の生の問題を深く追究し、哲学・社会学のみならず、芸術・文学・倫理・教育まで幅広い考察を行なった。1918年没(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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