白水Uブックス
方法叙説

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  • サイズ B40判/ページ数 148p/高さ 18cm
  • 商品コード 9784560720820
  • NDC分類 135.2
  • Cコード C1210

内容説明

古典語・修辞学・哲学・数学・天文学など数多の学問を修めたが、やがてそれらの真理性を徹底して疑い、しかしそれらについて思考している自分は何かでなければならないと気づき、「わたしは考える、だからわたしは有る」という有名な第一原理に到達するまでを語った近代哲学の名著の清新な翻訳。

著者等紹介

デカルト,ルネ[デカルト,ルネ][Descartes,Ren´e]
1596年、フランス、トゥレーヌの法服貴族の家に生まれる。アンリ4世学院で多くの学を修めるが、卒業後「世間という大きな本」で学ぼうとオランダから中央ヨーロッパまで広く旅する。1637年自らの人生と哲学の原理を語る『方法叙説』を刊行、近代哲学の基礎を築く。1650年ストックホルムに客死
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

KAZOO

128
デカルトの方法叙説です。岩波文庫で読んでいるのですが、遥かに読みやすく感じました。まず口語体で書かれていて難しい言葉を使っていません。注釈もつけていません。すんなりと読めてしまいました。養老先生の解説というよりもご自分の体験記のような感じですがそれも参考になりました。2016/04/05

新地学@児童書病発動中

93
ここから近代の歴史は始まったのだと思う。権威に寄りかからず、自分で考え抜くこと。頼りになるのは結局自分だけ。他の人の考えや物の見方に寄りかかっている限り、本当の自分は掴めない。明晰で端正な文章が美しい。哲学の本なのに詩的なきらめきを感じた。あらゆることを考察して、この世の深みにある秩序に気付いた時、デカルトは神の存在を確信する。その確信は深い喜びのように思えた。2018/05/09

おおた

17
岩波青背で哲学きらいになって早幾年。立ち読みしたら文体が平易なので哲学復権の狼煙を上げるべく取り組んだものの、中身の難しさは変わらない…。ただ、叙説だけあって比較的平易であるとは思うが、ハンナ・アレントが指摘したとおり観照が現実より尊ばれる時代は終わった現在にどれだけの価値を持つか。とはいえ、P.31からの4つの準則はこれまでもこれからも身につけたい思考、現実への対処法ではある。2018/07/03

Rachel

4
恐らく数多ある「方法叙説」の中でもかなり易しい文体に翻訳された一冊だろう。哲学の名著は岩波で読みたいという若干こじらせた理想があるんだけれど、この「方法叙説」に出会えて良かったと思っている。比較的古典的な分類の名著ではあるものの、今までで最も気楽に読めた哲学本だった。短いながらも、あらゆる学問への意欲を掻き立てられる流石の名著である。印象に深く残ったのは冒頭に引用された、デカルトに対するアランの一節・・・《師と仰ぐにはおそろしい人だ。かれの目はこう言っているようだ、「またひとり、思い違いをする。」》2017/03/31

非出来

4
17世紀欧州の時代背景が勉強不足で、ん?と思う部分もあるが、乱立しはじめた思想に対して、デカルトが打ち立てたことは、神の絶対性からすべての哲学をはじめる必要があると説いた。形而上学、神学、哲学が同じ土俵にあったことはまちがいない。 僕はなんでいまさらこんな本を読んでいるか。大学生の友人と遊ぶため、改めてこの辺りの思想を散歩している。2012/03/14

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