出版社内容情報
330年5月11日、コンスタンティヌスが自らの名前を授けて創建した「新しいローマ」は、1453年に陥落するまで、千年以上にわたって存続した。のちにビザンツと呼ばれるこの帝国は、いかにして存続できたのか? 政治・社会・経済・軍事・宗教・外交面など、どのように体制を整え、古代末期から中世へと移行していったのか?
著者ジャン=クロード・シェネはフランスを代表するビザンツ研究者であり、本書は本邦初の翻訳書となる。著者の研究対象は、プロソポグラフィー(史料をもとに特定の人物の個人情報を調べ上げ、歴史上の人物の心理や行動を意味づける)によるビザンツ貴族の研究と、印章学研究を中心とする、ビザンツ史全領域である。
本書では、およそ千年に及ぶ帝国の歴史を、独自の時代区分の枠組みを提案しながら、簡潔かつ明解に論じる。
内容説明
三三〇年五月十一日、コンスタンティヌスが創建した「新しいローマ」は、千年以上にわたり存続した。のちにビザンツと呼ばれるこの帝国は、いかにして存続できたのか?本書は、フランスを代表する著名なビザンツ研究者が、政治・社会・経済を中心に歴史を辿りながら、独自の時代区分の枠組みを提案する。
目次
序文
第1章 東方のローマ帝国の誕生(帝国とその君主;コンスタンティノープルと東方の再編;帝国のなかの教会)
第2章 中世国家の形成(五二七‐七一八)(社会経済的変容;再設計された帝国;侵略の衝撃;ムスリムの挑戦に対する応答)
第3章 帝国の復興(七一八‐一〇五七)(イサウリア朝からアモリア朝へ;マケドニア朝の最初の一世紀における変容;中世の絶頂期(九五九‐一〇五七))
第4章 ラテン人とトルコ人に挟まれたビザンツ(一〇五七‐一四五三)(維持された均衡(一〇五七‐一一八〇)
ヨーロッパへの後退(一一八〇‐一三四一)
トルコ人服属化のビザンツ)
結論
著者等紹介
シェネ,ジャン=クロード[シェネ,ジャンクロード] [Cheynet,Jean‐Claude]
1947年生まれ。パリ第4ソルボンヌ大学名誉教授。国際的なビザンツ学術誌Revue des ´etudes byzantines編集長、CNRS附属ビザンツ歴史・文明研究センター所長を歴任するなどフランスを代表するビザンツ史家。とくにビザンツ中期の貴族・軍隊研究および印章学研究に関して多くの著作がある
根津由喜夫[ネズユキオ]
1961年生まれ。金沢大学法文学部史学科卒業。京都大学大学院文学研究科博士課程単位取得満期退学。博士(文学)。現在、金沢大学人間社会研究域人文学系教授。専門はビザンツ帝国史。とくに中後期の政治体制、政治文化、社会史(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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