出版社内容情報
スピノザ評伝の決定版!
「スピノザの生涯と著作は、これまで、多くの伝説によって物語られ、多くの偏った解釈に捻じ曲げられ、多くの誤解に晒されてきた」(第一章より)。
17世紀の哲学者スピノザが、いかに生き、何を書き、論じ、どうのように受けとめられてきたのか。本書は、当時の時代状況やオランダの特異性を紹介するとともに、蔵書目録およびテクストにみられる引用からスピノザの語学力や教養の限界までも探る。
改訂新版では、著者による日本語版のためのあとがき「暴露するものとしての日本」を掲載。スピノザが『神学・政治論』のなかで日本について言及したテクストを考察する。スピノザが生きた時代の日本は、スピノザにとってどのような役割を果たしたのか。
〈伝説抜きのスピノザ像を描く〉評伝の決定版。
内容説明
十七世紀の哲学者スピノザがいかに生き、何を書き、論じ、どうのように受けとめられてきたのか。改訂新版では、スピノザが『神学・政治論』で日本に言及したテクストを取り上げ分析を加えた著者によるあとがき「暴露するものとしての日本」を掲載。実物大の人物像にせまる評伝の決定版!
目次
第1章 スピノザの生涯(事実関係;スピノザの伝記の典拠 ほか)
第2章 著作(『知性改善論』;『神、人間、および人間の幸福に関する短論文』 ほか)
第3章 主題と問題(人物;場所 ほか)
第4章 受容(『神学・政治論』への批判;実体の単一性 ほか)
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
Ex libris 毒餃子
10
スピノザの生涯、思想、著作、影響を章立ててコンパクトに説明。入門書の見本のような本。これからスピノザを始めるのが良いでしょう。2021/09/11
あつ
2
スピノザの他の入門書と比べたら、難しいと感じた。本当に初めてなら、他の入門書を薦めたいレベル。翻訳版ということで、文章も固い印象。スピノザの著作の日本に関する箇所を切り抜いてくれてるのは、日本人向けに工夫があって、よかった。第3章主題と問題で、スピノザがどのような批評の対象になっているのか、整理されて説明されている点が良かったです。2023/04/07
Go Extreme
2
スピノザの生涯: 誕生地アムステルダム ユダヤ人とマラーノ 体制と軋轢 教育・絶縁・環境 コレギアント派とソッツィーニ派 デカルト主義 スピノザの教養 熱狂と伝説 著作: 『知性改善論』 『エチカ』 『国家論』 主題と問題: 解釈上の争点 無神論 唯物論 決定論と自由意志 神秘主 受容: 実体の単一性 スピノザの影響 汎神論とカバラ思想 新スピノザ主義 汎神論論争 文学者による読解 精神分析 十九世紀と二十世紀のユダヤ教 二十世紀文学2021/08/29
Santiago
0
途中まで読んだけど返却期限来ちゃったのでまた読みたい2022/06/20